新型コロナに感染した人はワクチン接種できるのか知りたいですか?
たとえコロナに感染したとしても通常通りワクチンを2回接種すべき理由を、米国のCDC3つの見解を踏まえてご紹介!
「自分はコロナに感染して抗体ができたから、もうコロナ対策は不要だ」などと考えている人は必見です!
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コロナに感染した人へのワクチン接種
コロナに感染した人へのワクチン接種について説明します。
コロナウイルスに感染したことのある人は、ワクチンを接種することはできるのか?

俺コロナに感染しちゃったけど、もう抗体ができたからコロナにかからなくなったのかな?マスク外してOK?

Q 新型コロナウイルスに感染したことのある人は、ワクチンを接種することはできますか。
- A 新型コロナウイルスに感染した方もワクチンを接種することができ、現時点では通常通り2回接種します。
- (出典:厚生労働省)
つまり、既にコロナウイルスに感染した人も、新型コロナワクチンを接種することができます。これは、一度コロナに感染したからといって二度と感染しないというわけではないことを意味します。そのため、「自分がコロナに感染したから、もうかからないだろう」とタカをくくっている人は危険であると言えるでしょう。
実はむしろワクチン接種を推奨している国もあります。というのも、コロナウイルスが一度感染しても再度感染する可能性があることと、自然に感染するよりもワクチン接種の方が新型コロナウイルスに対する血中の抗体の値が高くなることが報告されているからです。(出典:厚生労働省)
なお、コロナワクチン接種は変異株への感染を重症化させるのか?(抗体依存性感染増強)について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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コロナウイルスに感染してもワクチンを接種するべき理由
コロナウイルスに感染したとしても、ワクチンを接種するべき理由を詳しく説明します。
治療内容等によっては、接種まで一定の期間をおく必要がある場合もありますので、いつから接種できるか不明な場合は、主治医にご確認ください。例えば、カシリビマブ/イムデビマブ(ロナプリーブ)の投与を受けた場合は、抗体が身体に残っている間はワクチンの効果が弱まる可能性があるので、CDCの見解(下記)を参考にすると、3ヶ月程度はあけることが望ましいでしょう。
また、隔離期間中は、感染性が十分低下していないので、外出はお控えください(濃厚接触者も同様)。
なお、事前に感染したかどうかを検査して確認する必要はありません。(出典:厚生労働省)
つまり、コロナ感染後に3か月以上は期間をあけてからワクチン接種を受ける必要があります。またワクチン接種の前にすでにコロナに感染したのかどうかを検査して確かめる必要はないということです。
なお、コロナに感染した人がワクチン接種をした場合は1回のワクチン接種で十分な効果が得られるかどうかは分かっていません。その一方で、コロナ感染者がワクチン接種すると、発熱などの副反応や接種部位の痛みなどの副反応が、コロナに感染していない人と比較して高い割合で発症する報告があるので注意が必要です。(出典:厚生労働省)
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米国のCDC3つの見解
コロナウイルスに感染してもワクチンを接種するべき理由として、米国の CDC からは以下3つの見解が示されています。
- 隔離を中止するための基準が満たされるまで延期する必要がある。
- 新型コロナウイルス再感染のリスクは感染後の最初数か月では低く、免疫力の低下により時間とともに増加する可能性があることが示唆されていることから、新型コロナウイルス感染症に最近罹患した人は、必要に応じてワクチン接種を一時的に遅らせることを選択できる。
- モノクローナル抗体または回復期血漿での治療を受けた場合は、治療から少なくとも90日以降にワクチンを接種することが勧められる。
これはどのようなことを意味してるのかを詳しく考えてみましょう。まず1つ目は、コロナに感染した場合に自宅や宿泊施設で隔離することを注意するための基準が満たされるまでコロナワクチンを延期する必要があるということです。
次に二つ目は新型コロナウイルスにもう一度感染してしまうリスクはコロナに感染した後の初めの数ヶ月間では低いですが、免疫力が下がっていくにつれて時間とともにコロナに感染するリスクが増加してしまう可能性があるということです。だから新型コロナに細菌感染してしまった人は必要に応じてワクチン接種も一時的に延期するべきだということです。
そして最後の項目としてはモノクローナル抗体や回復期血漿での治療を受けた人は、治療してから少なくとも90日経過した後にワクチンを接種するべきであるということです。つまり期間明けてからワクチンを接種してくださいということですね。
参考資料
既感染者への接種について(第21回 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
※1:CDC. Interim Clinical Considerations for Use of mRNA COVID-19 Vaccines Currently Authorized in the United States
※2:Nature. 2020;586:594-599
(COVID-19 vaccine BNT162b1 elicits human antibody and TH1 T cell responses)
※3:N Engl J Med. 2021;384:80-82
(Durability of Responses after SARS-CoV-2 mRNA-1273 Vaccination)
※4:N Engl J Med 2021; 384:1372-1374
(Antibody Responses in Seropositive Persons after a Single Dose of SARS-CoV-2 mRNA Vaccine)
※5:Lancet. 2021 April, Epub
(Vaccine side-effects and SARS-CoV-2 infection after vaccination in users of the COVID Symptom Study app in the UK: a prospective observational study)(出典:厚生労働省)
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