【コロナワクチン】過度な期待は禁物の訳【免疫持続期間・摂取頻度】

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コロナワクチンに過度な期待は禁物の訳を知りたいですか?

なぜWHOは、新型コロナウイルスのワクチン開発に過度な期待を寄せるなと警告しているかをご紹介!

コロナワクチンの免疫防御持続期間や、必要接種頻度を踏まえると、その他の対策を併用せざる得ない点を学びたい方必見!

 

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【コロナワクチン】過度な期待は禁物

世界を未曾有の経済危機に陥れた新型コロナウイルスですが、2020年7月4日現在において、様々な国で新型コロナウイルスワクチンの治験が進められています。多くの人が新型コロナウイルスのワクチン開発を望んでいるかもしれませんが、残念ながら過度な期待は禁物です。具体的に言うと、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は以下のように警笛を鳴らしています。

【8月3日 AFP】(更新)世界保健機関(WHO)は3日、新型コロナウイルスの有効なワクチンの開発が急がれる中、「特効薬」は存在し得ない可能性があるとの見解を示した。

 同コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行は人々の日常生活を一変させ、壊滅的な経済危機を招いた。同ウイルスの感染拡大を抑えるため、WHOは各国政府および市民に対し、検査や接触者の追跡、対人距離の確保、マスクの着用といった既知の基本事項に注意を集中するよう呼び掛けている。

 テドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長はジュネーブで開催されたビデオ会議形式の記者会見で、「人々の感染を防ぐのに役立つ有効なワクチンを複数保有できればと、われわれは皆望んでいる」とした上で、「しかし現時点で特効薬はなく、今後もあり得ない可能性もある」と警告。

「今のところ感染拡大の阻止には、やはり公衆衛生および疾病管理の基本事項が重要だということになる」と述べたテドロス事務局長は、その基本を「全て実行しよう」と訴えた。

出典 AFP BB NEWS

この文章を要約すると要するに、新型コロナウイルスのワクチンに頼るだけでは不十分であるということです。具体的に言うと、

  • マスクを着用したり
  • ソーシャルディスタンスの確保や
  • PCR検査や
  • 新型コロナウイルス接触者を追跡すること

などの新型コロナウイルス感染拡大防止策を併用するべきであるということです。WHO のテドロス事務局長は、なぜこのように主張しているのかについて詳しく見ていきましょう。

 

【コロナワクチン】過度な期待は禁物の訳【免疫持続期間】

確かに新型コロナウイルスのワクチンを摂取したとしても、その有効性は長期間にわたって持続しないという可能性も懸念されており、以下のように報じられています。

[ロンドン ロイター]新型コロナウイルスに対する免疫防御は長続きしない可能性があるという新たな研究結果が発表された。専門家からは、将来の感染に備えて人々を完全に保護するワクチンを開発するのはさらに難しくなったとの見方が出ている。

中国、ドイツ、英国などで行われた予備的な研究では、新型コロナウイルスに感染した患者は免疫システムによる防御の一部として抗体をつくることがわかったが、これは数カ月しか持続しないようだ。

「新型コロナウイルスに感染したほとんどの人は抗体を作るが、これは急速に衰えていくことが多く、感染後数カ月で免疫がほとんどなくなることを示唆している」と、英インペリアル・カレッジ・ロンドンのダニエル・アルトマン教授(免疫学)は述べている。

このことは、新型コロナウイルスワクチンの開発者と、将来のパンデミックから人々を守るためにワクチンを展開しようとしている公衆衛生当局にとって、大きな問題を提起していると専門家は言う。

英リーズ大医学部のスティーブン・グリフィン准教授は「(パンデミックをコントロールするために)ワクチンに過度に依存するのは賢明ではないということだ」と話す。ワクチンが真に効果を発揮するには「より強力で持続的な防御をもたらす必要があるだろう。あるいは、ワクチンを定期的に投与することも必要になるかもしれない。このことは、決して些細なことではない」と言う。

現在、世界で100を超える研究機関や企業が新型コロナウイルスに対するワクチンの開発を目指しており、少なくとも17のワクチンがすでにヒトでの有効性を検証するための試験に入っている。

「AZD1222」として知られる英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンは、豚を使った前臨床試験で、1回投与よりも2回投与のほうが高い抗体反応が得られることが示された。しかし、ヒトでの試験では今のところ、免疫応答が十分に強力で、かつ長期間持続することを示すデータはない。

出典 AnswersNews

上記の記事を読むことによって、前述の会見においてテドロス事務局長は何を言いたかったのかが理解できます。つまり

  • 中国
  • ドイツ
  • イギリス

で行われた新型コロナウイルスに関する予備的な研究において、新型コロナウイルスワクチンの効果は、たった数ヶ月間しか持続しないという衝撃的な事実が発覚したとのことです。インフルエンザと違って、新型コロナウイルスは真夏においても感染力を維持し続けています。従ってもし新型コロナウイルスのワクチンが数ヶ月間しか持続しないということであれば、定期的なワクチン摂取による多額の費用負担がかかるため、ワクチン摂取の全希望者に行き渡らせることは難しく、ワクチン以外の手洗いや消毒などの徹底も併用する必要があります。

また豚を使った前臨床試験では、英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの1回投与よりも2回投与の方が、高い抗体反応が得られることが示されたようです。しかし、人の試験はまだ実験結果が得られていないようです、このことからも、同様に新型コロナウイルスのワクチンに過度の期待をするのは時期尚早であると言えそうです。

 

【コロナワクチン】過度な期待は禁物の訳【摂取頻度】

しかしよく考えてみたら、新型コロナウイルスのワクチンが豚に対してだけではなく、人に対しても同様に1回よりも2回投与の方が高い抗体反応が得られるということが示されたとしても、 前述の通り数ヶ月間しか効果が持続しないということであればどのぐらいの頻度でコロナワクチンを摂取し続ければ良いのでしょうか?そのことについては以下のように報じられています。

抗体が短期間しか持続しないことが、7月中旬、英ロンドン大学などの研究で報告されたのだ。 国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんはこう付け加える。

「確実なことは言えませんが、ワクチンの効果も抗体と同じく、すぐ消えてしまう可能性があります」

 ロンドン大の研究では、抗体の量は発症から約3週間でピークになり、その後減少。発症から約3か月後には元通りまで減り、症状の軽かった人で減りやすかったという。

 中国・重慶医科大学などの研究チームも6月中旬に抗体に関する論文を発表。退院から2か月後には、症状があった人の13%、無症状の人の40%で抗体が消えていたという。

「ワクチンとは、毒性をなくした、もしくは弱められた病原体を体内に注入することで抗体など免疫をつける医薬品のことです。つまり、ワクチン接種による抗体も研究結果同様、短期間で消えてしまうかもしれません。そうなると、個人差はあるにせよ、1~2か月のスパンでワクチンを打つ必要があるかもしれない。ただし、抗体が弱ければワクチンを複数回打つことで、免疫機能が強化される『ブースター効果』を期待することはできる」(一石さん)

出典 NEWS ポストセブン

つまり2ヶ月ごとに1回、言い換えると、一年間に6回以上も新型コロナウイルスワクチンの接種の注射をする必要があるということです。 2019年時点の世界人口は77億人います。世界中の人々が新型コロナウイルスのワクチンを毎年6回以上も受ける必要があるのであれば462億回分の新型コロナウイルスワクチンが必要となります。しかも一年だけではなく毎年、462億回分の新型コロナウイルスワクチンが必要となるのです。これは現実的に考えてコスト面において不可能と言えるでしょう。したがって新型コロナウイルスの脅威が世界中からなくすということは簡単なことではないということが理解できるはずです。

ロシアは新型コロナウイルスのワクチン開発に先駆けており2020年10月には新型コロナウイルスの予防接種をスタートすると、以下のように報じられています。

ロシアが新型コロナウイルスのワクチン開発を急いでいる。政府は8月に承認を終え、10月に大規模な予防接種を始める方針を示した。世界に先駆けて実用化を進め、国内外に「大国」を誇示する考えとみられる。スピード優先の開発に欧米からは安全性を疑問視する意見も出ている。

出典 日本経済新聞

確かにロシアが2020年10月から新型コロナウイルスワクチンを世界に先駆けて国民に摂取させることによって、自国の優位性を誇示することができるかもしれませんが、数ヶ月しか持続しないワクチンを国民に接種させることにより、新型コロナウイルスとの戦いに勝利したとは言えず、その他の新型コロナウイルス感染拡大防止策も併用する必要があります。

以上の事柄から、 WHO のテドロス事務局長はワクチンに過度に依存するべきではなく、

  • 手洗いや
  • 消毒、
  • ソーシャルディスタンスの確保
  • PCR 検査の実施

などを併用して、新型コロナウイルス感染拡大防止に努めましょうと発信しているということがわかります。

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