新型コロナワクチン接種後の生活をどう過ごすべきか知りたいですか?
ワクチン接種後の生活で注意すべき副反応を踏まえ、ワクチンを接種した日は車を運転したり、入浴したりしてもいいのか、ワクチン接種前後の飲酒は控えるべきかをご紹介!
ワクチン接種の翌日は仕事を休むべきか悩んでいる方は必見です!
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更に詳しく、コロナワクチン接種後の生活について学びたい方は「【コロナワクチン接種後の生活】マスクは必要?発熱したら感染するのか【抗体検査・献血】」の記事も併せてご覧ください。
ワクチン接種後の生活
新型コロナワクチン接種後の生活をどう過ごすべきかについて説明します。
コロナワクチンに限らず、ワクチン接種後は体調を崩す可能性があります。インフルエンザでも予防接種をした後に体調が悪くなった経験をした人もいることでしょう。そこで、コロナワクチンの場合は、接種後にどのような副反応が出る可能性があるのかという点や、どう過ごすべきなのかを説明します。
ワクチン接種後の生活で注意すべきこと(副反応)
コロナワクチン接種後の生活では、どのようなことに注意すべきかを説明します。
コロナワクチン接種後は様々な副反応が生じる可能性があると、厚生労働省は以下のように説明しています。
Q ワクチン接種後、生活上で注意することはありますか。
- A ワクチンを接種した後は、接種部位の痛みが出たり、倦怠感、発熱、頭痛や関節痛などが生じることがあります。できるだけ接種当日・翌日に無理をしないですむように予定を立てておくとよいでしょう。
- (出典:厚生労働省)
つまり、ワクチン接種後は接種部位の痛みが出たり、倦怠感、発熱、頭痛や関節痛などが生じる可能性があるため、ワクチン接種当日・翌日は無理をしないですむように予定を立てておくよう注意すべきであるということです。
コロナワクチン接種の翌日に、家族旅行などの重要な予定を入れるのは避けたほうがよさそうだね。
2020年12月31日の海外の臨床試験結果に関する論文によると、コロナワクチン接種による副反応の症状毎の割合は、
- 接種部位の疼痛が66~83%
- 倦怠感が34~59%
- 頭痛が25~52%
- 筋肉痛が14~37%
- 関節痛が9~22%
- 悪寒が6~35%
- 発熱が1~16%
であると報告されています。(出典)
コロナワクチンの副反応として一番多く発生する「疼痛」って何の意味かな?
疼痛の定義・意味として、医学用語では痛みのことを『疼痛(とうつう)』と表します。 国際疼痛学会では疼痛を“実際に何らかの組織損傷が起こったとき、あるいは組織損傷が起こりそうなとき、あるいはそのような損傷の際に表現されるような、不快な感覚体験および情動体験と定義しています。(出典)
また厚生労働省による2021年3月26日作成の資料「新型コロナワクチンの投与開始初期の重点的調査(コホート調査)」によると、37.5℃以上の発熱はワクチンの1回目接種後は3.3%に、2回目接種後は35.6%に発生しています。
またワクチン2回目接種後に37.5℃以上の発熱した人のうち、半数強は38.0℃以上の発熱でした。発熱する場合は接種翌日に多く、3日目にはほとんど解熱しました。
2回目のワクチン接種後は1/3以上の人に発熱の副反応が出るけど、次の日にはすぐ熱が下がるということだね。
つまり2日経っても発熱が続くようなら、ワクチンのせいではないかもしれないから、医療機関に行って診察してもらった方がいいわね。
さらに、他にも以下の様な副反応がみられたとこの調査結果では紹介されています。
- 接種部位の疼痛は1回目、2回目とも約90%以上認められました。
- 倦怠感は、1回目接種後は23.2%に、2回目接種後は67.3%に発生しています。
- 頭痛は1回目接種後は21.2%に、2回目接種後は49.0%に発生しています。
- 接種部位の発赤や腫脹は、1回目、2回目ともに約10%認められました。
この調査結果について、詳しくは「【コロナワクチン副反応と接種後健康調査】ファイザー・モデルナ・アストラゼネカ【症状対処法】」の記事で解説しています。ワクチン接種後に、発熱や痛み、頭痛等の症状が起きた場合の対処法を踏まえ、ファイザー・モデルナ・アストラゼネカ社製別に、接種部位の腫れ・痛み、発熱、頭痛など接種後に起こりやすい様々な症状の頻度などの調査結果を学びたい方はご参照ください。
なお、実は新型コロナウイルスのワクチン接種が進むなか、「新たな問題」も起きています。それは、ワクチンの副反応か、それともコロナの症状か判断が難しいという問題です。
厚生労働省は、ワクチン接種後の症状について以下のように詳しく説明しています。
ワクチンを接種した後は、接種部位の痛みが出たり、倦怠感、発熱、頭痛や関節痛などが生じることがあります。このような症状が出たときのために、できるだけ接種当日や翌日に無理をしないですむように予定を立てておくとよいでしょう。これらの症状は、たいてい数日以内で軽快することが分かっています。
接種部位については、清潔に保つよう心がけてください。
ワクチンを受けた当日は、激しい運動や過度の飲酒などは控えましょう。接種部位については、清潔に保つよう心がけてください。(出典:厚生労働省)
接種後の発熱に関して、厚生労働省は「ワクチンを受けた後、2日間以上、熱が続く場合や症状が重い場合、医療機関等への受診や相談をご検討下さい」と呼び掛けています。というのも、コロナ感染の発熱を接種後の副反応と思い込み、受診を控えてしまう恐れがあるためです。
コロナワクチン接種による副反応と区別する必要がある「新型コロナウイルスの初期症状」について、詳細は「【コロナ初期症状】発熱・咳・倦怠感・頭痛・鼻水・下痢嘔吐・味嗅覚」の記事をご覧ください。この記事を一読することで、新型コロナウイルスの初期症状の全体像を把握することができます。
ワクチンを接種した日は車を運転してもいいのか?
コロナワクチンを接種した日は車を運転できるのか?という点について説明します。
厚生労働省は以下のように説明しています。
Q ワクチンを接種した日は、車を運転できますか。
- A ワクチンを接種した後の体調が良好であれば、基本的には運転をしても問題はありません。ただし、体調に不安がある場合は運転を控えることが大切です。
ワクチンを接種した後の体調が良好であれば、基本的には運転をしても問題はありません。ただし、接種部位に痛みが強く出たり、発熱、倦怠感、頭痛や関節痛などの全身性の反応が出たりすることもあり、体調に不安がある場合は運転を控えることが大切です。
(出典:厚生労働省)
つまり、ワクチンを接種した後の体調が良好であれば運転をしてもOKとのことです。ただし、接種部位に痛みが強く出たり、発熱、倦怠感、頭痛や関節痛などの全身性の反応が出たら運転を控えましょう。
都心なら交通機関が整ってるけど、地方だと車しか移動手段がない人多いから、全身性の副反応が出た場合、接種会場から家まで帰るのが大変だね。
たしかに、タクシーを頼むか、家族に迎えに来てもらう等の工夫をする必要があるね。でもそのような副反応のデメリットを上回るメリットがあるからこそ、政府はワクチン接種を勧めてるんだよ。
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また、コロナワクチンの誤情報については以下の記事をご参照ください。
ワクチンを接種した日はお風呂に入れるのか?
コロナワクチンを接種した日はお風呂に入れるのか?という点について説明します。
厚生労働省は、接種当日の入浴は問題ないと、以下のように説明しています。
Q ワクチンを接種した日は、お風呂に入れますか。
A ワクチンを接種した日にお風呂に入っても構いません。
ワクチンを接種した日に入浴することに特別な問題はないと考えられます。注射した部位を強くこすらないようにしましょう。ワクチンを接種した後に、入浴した場合としなかった場合での、免疫のつき方や、副反応の違いなどを比較した研究はありませんが、入浴により何か不具合が起きる可能性は低いと考えられます。(出典:厚生労働省)
つまり、入浴により何か不具合が起きる可能性は低いが、注射した部位を強くこすらないように気をつけましょうとのことです。
入浴しても問題はないだろうけど、もしコロナの免疫がつきにくくなったり副反応が起こりやすくなったしてしまうのが心配なら、翌日に朝シャンすればいいってことでしょ?
きっと大丈夫だと思うけど、心配だから朝風呂にしとこうかな。
ワクチン接種効果を学びたい方は「【コロナワクチン効果】予防・持続期間・年齢・基礎疾患・接種後感染・変異株・妊娠中免疫」の記事をご覧ください。
ワクチンの接種前後に飲酒をしてもいいのか?
コロナワクチンの接種前後に飲酒をしてもいいのか?という点について説明します。
厚生労働省は、少しだけなら飲酒してもいいけど、過度の飲酒は避けるべきであると以下のように説明しています。
Q ワクチンの接種前後に飲酒をしても問題ないでしょうか。
- A 少量の飲酒は大きな問題になることは考えにくいですが、過度の飲酒は避けた方が良いでしょう。
短期的な少量の飲酒が免疫に大きな影響を与えることは考えにくいですが、過度の飲酒は免疫機能を低下させる可能性があります(※1、※2)。ワクチン接種後は、発熱や頭痛、倦怠感などの副反応が出ることがあり、過度の飲酒により症状がさらに強くなる可能性があるため、避けた方が良いと考えられます。また、接種当日の体調を整えるためにも、接種前日の深酒も避けた方が良いでしょう。
(参考資料)
※1:Alcohol Res. 2015;37(2):185-197.
(Volume 37 Issue 21 January 2015 Impact of Alcohol Abuse on the Adaptive Immune System)
※2:Clin Microbiol Rev. 2019; 32:e00084-18.
(Factors That Influence the Immune Response to Vaccination)(出典:厚生労働省)
つまり、ワクチン接種後に発生する発熱や頭痛、倦怠感などの副反応が、過度の飲酒によって免疫が低下して症状が悪化する可能性があるから、酒の飲みすぎは避けるべきであるとのことです。
接種当日の体調を整えるためにも、接種前日の深酒も、できるだけ避けるべきです。
もしワクチン接種の翌日に、二日酔いの状態に加えてワクチンの副反応で発熱してしまったら相当つらいだろうね。
少量の飲酒はいいって書いてあるけど、具体的な量が書いてないから、私はお酒自体を控えることにするわ。
ワクチンを接種した翌日は仕事を休むべきか?
コロナワクチンを接種した翌日は仕事を休むべきか?という点について説明します。
厚生労働省は以下のように説明しています。
Q ワクチンを接種した翌日は仕事を休んでも大丈夫でしょうか。
- A 特に、接種した翌日は、発熱や倦怠感などが生じやすいことを念頭に、予定を立てることが大切です。仕事を休む場合の取り扱いは、企業の就業規則などによりますが、接種後に副反応が生じた場合に活用できる休暇制度の新設や、既存の休暇制度の活用等の対応を、政府として企業に呼びかけています。
接種した翌日は、発熱や倦怠感などが生じやすいとされています。仕事を休む場合の取り扱いは、企業の就業規則などによりますが、職場における感染防止対策の観点からも、労働者の方が安心して新型コロナワクチンの接種を受けられるよう、企業がワクチンの接種や、接種後に労働者が体調を崩した場合などに活用できる休暇制度等を設けていただくなどの対応は望ましいものです。
そのため、企業においても、接種後に副反応が生じた場合に活用できる休暇制度を新設していただくほか、既存の病気休暇や失効年休積立制度(失効した年次有給休暇を積み立てて、病気で療養する場合等に使えるようにする制度)等を活用できるよう見直していただく等、労働者の希望や意向も踏まえて検討していただくことを、会見等の場を通じて政府として呼びかけています。
(参考資料)
河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨(内閣府)
・令和3年5月11日
・令和3年5月14日
・令和3年5月28日
新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)(厚生労働省)
経済団体等への協力依頼(厚生労働省)(出典:厚生労働省)
つまり、政府の方から「会社を休んでいいよ」とは言えないけれども、もしワクチンを接種した翌日に副反応で体調が悪くなった場合は、仕事を休むことができるようにしましょうと、政府は企業に呼びかけているということです。
前述の通り、37.5℃以上の発熱はワクチンの1回目接種後は3.3%に、2回目接種後は35.6%に発生しています。したがってワクチン接種後に会社に出社する人は、ワクチンの副反応が生じる可能性も考慮して仕事の計画を立てる必要があるかもしれません。
私の仕事はシフト制だから、念の為ワクチン接種の翌日は休みにしておこうかしら。
僕は仕事を休めないから、せめてワクチン接種の翌日は仕事量が減るように調節しておくことにするよ。
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