新型コロナワクチン接種の努力義務について知りたいですか?
コロナワクチン接種の努力義務とは何かを踏まえ、ワクチンについて相談したい時はどこに相談すべきかをご紹介!
コロナワクチンに関するSNSの誤情報に注意すべきである点を学びたい方は必見です!
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コロナワクチン接種の努力義務(=予防接種法第9条)
コロナワクチン接種の努力義務とは何かを説明します。
「コロナワクチン接種は絶対にしなきゃいけない!法律で定められてるんだよ!」。もしあなたがそんなことを言われたら、その人の言う事は間違っているので、従う必要なんてありません。
法律に基づいて、その根拠を具体的に説明していきます。
厚生労働省は、ワクチン接種の「努力義務」とは予防接種法第9条で定められているものであると、以下のように説明しています。
Q 今回のワクチン接種の「努力義務」とは何ですか。
A 「接種を受けるよう努めなければならない」という予防接種法の規定のことで、義務とは異なります。感染症の緊急のまん延予防の観点から、皆様に接種にご協力をいただきたいという趣旨から、このような規定があります。
今回の予防接種は感染症の緊急のまん延予防の観点から実施するものであり、国民の皆様にも接種にご協力をいただきたいという趣旨で、「接種を受けるよう努めなければならない」という、予防接種法第9条の規定が適用されています。この規定のことは、いわゆる「努力義務」と呼ばれていますが、義務とは異なります。接種は強制ではなく、最終的には、あくまでも、ご本人が納得した上で接種をご判断いただくことになります。(出典:厚生労働省)
つまり予防接種法第9条で「接種を受けるよう努めなければならない」と定めてあり「努力義務」と呼ばれるが、「納税の義務」などに用いられる義務という言葉の意味とは異なり、「~しなければいけないもの」という意味ではないとのことです。
具体的にいうと、日本政府は国民に対し感染症予防の観点からワクチン接種に協力してほしいというものであって、決して強制ではないとのことです。
例えばコロナウイルス以外にも、4種混合、麻しん、風しんの予防接種に予防接種法第九条の規定が適用されるものであると、以下のように説明しています。
予防接種法に基づいて行われる定期接種の多くのもの(4種混合、麻しん、風しんの予防接種など)にも、同じ規定が適用されています。新型コロナウイルス感染症に係る予防接種については、「予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律」(令和2年12月9日施行)により、同法の規定を適用することとなりました。
※「予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律」(令和2年12月9日施行)の条文はこちらに掲載しています。
(出典:厚生労働省)
例えば麻疹は感染力の強いウイルスでありワクチン接種をしなければあなただけでなく周りの人に感染を広めてしまうリスクが高まります。これと同じでコロナウイルスのワクチン接種をしたほうが自分のためでもあり周りの人のためにもなるから、強制ではないけどワクチン接種をした方がいいんだよというものだということです。
したがって、ワクチン接種の努力義務は、「~しなければいけないもの」という意味ではないということです。
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コロナワクチン接種の相談先
ワクチンについて相談したいとき、どこに相談すべきかを説明します。
2021年からスタートしたばかりのコロナワクチン接種に慣れている人なんていないので、何から何まで不安に感じる人も多いことでしょう。特に高齢者や、相談する友人や知人が周りにいない人は、コロナワクチンについて分からないことがあったらどこに相談するべきだろうかと不安に感じていることでしょう。
そこで、厚生労働省は相談先について以下のように説明しています。
Q ワクチンについて相談したいとき、どこに相談すればよいですか。
A 自治体の窓口やコールセンター、かかりつけの医師などにご相談ください。厚生労働省もコールセンターを設置しています。(出典:厚生労働省)
つまりコロナワクチンについて相談したい場合は、自治体の窓口やコールセンター、かかりつけの医師、厚生労働省のコールセンターに相談してくださいとのことです。
なるほど、コロナワクチンについて友人知人に相談する必要性など全く無く、地方自治体の窓口やコールセンター、さらにはかかりつけ医に相談すれば解決する問題であるということがわかればきっと精神的な負担は軽減しますね。
さらに厚生労働省は、コロナウイルスのことに関する相談先と、問い合わせ内容毎に、分かりやすく以下のようにまとめています。
ワクチンの接種を受ける方法、接種の予約等に関するお問い合わせは、市区町村の窓口やコールセンターにご相談ください。また、基礎疾患のある方等で、ワクチンを受けるかどうか相談したい場合には、かかりつけの医師等とご相談ください。
ワクチン接種後に体に異常があるときは、ワクチンを受けた医療機関やかかりつけ医、都道府県の窓口等にご相談ください。
厚生労働省にも、一般的なご質問にお答えできるよう、コールセンターを設置しています。電話番号はこちらをご覧ください。
なお、新型コロナワクチン接種に関する相談体制は下記のとおりであり、国・都道府県・市区町村・ワクチンメーカーが各々の役割に応じて国民や医療機関からの相談に対応しています。
■市区町村
相談窓口またはコールセンターにおいて、具体的な接種の案内など、住民や医療機関からの問合せに対応します。
■都道府県
相談窓口またはコールセンターにおいて、医学的知見が必要となる専門的な相談など、市区町村では対応が困難な問合せに対応します。
■国(厚生労働省)
新型コロナワクチンコールセンター(0120-761770)において、コロナワクチン施策の在り方などに関する問合せに対応します。
■ワクチンメーカー
相談窓口において、各ワクチンの製品情報に係る個別具体的な問合せに対応します。
(※)接種の可否・病気の診断・治療等の医師の診察に関わるお問い合わせは、かかりつけの医師にご相談ください。(出典:厚生労働省)
そしてさらに、コロナワクチンに関する相談先と、相談可能なことをもっと理解し易く噛み砕いた私の言葉でまとめると以下の通りです。
相談先と相談可能なこと
- かかりつけの医師
- 基礎疾患のある人のワクチン接種の可否
- 病気の診断
- 治療等の医師の診察
- 市区町村の窓口やコールセンター
- 具体的なコロナワクチン接種の案内などの住民や医療機関からの問合せ
- 都道府県の相談窓口またはコールセンター
- 医学的知見が必要となる専門的な相談などの市区町村では対応が困難な問合せ
- 国(厚生労働省)
- コロナワクチン施策の在り方などに関する問合せ(新型コロナワクチンコールセンター電話番号0120-761770)
- ワクチンメーカー
- 各コロナワクチンの製品情報に係る個別具体的な問合せ
上記において、例えばかかりつけの医師に、コロナワクチン施策の在り方に関する問合せをしたとしても医師は回答できるはずがありません。なぜなら医師にはワクチン接種の可否や病気の診断、治療等の診察を行うものだからです。
他にも、例えば厚生労働省にはコロナワクチン施策について相談すべきであり、基礎疾患のある人がワクチン接種の可否(自分はワクチン接種を受けてもいいのか?)を相談するべきではありません。なお、厚生労働省新型コロナワクチンコールセンターと新型コロナウイルス感染症に関する厚生労働省の電話相談窓口について詳しくはこちらをどうぞ。
また、ワクチンメーカーにも、病気の診断や治療の診察を依頼しても断られるに決まっていますね。その代わりワクチンメーカーには、例えばファイザー・モデルナ・アストラゼネカ社のワクチン接種の効果について詳しく聞きたい時に、各社に個別具体的な問い合わせをするべき問い合わせ先なのです。
つまり、上記の相談先ごとに、相談可能な事柄が決まっていますので、誤った相談先に問い合わせをしないようご注意ください。
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コロナワクチンSNSの誤情報に注意
コロナワクチンはSNSの誤情報に注意すべきであるという点について説明します。
コロナワクチンはいまだにわかっていないことがたくさん存在するため、 Facebook や Twitter などのSNSで誤った情報を拡散してしまう人がたくさんいます。
そこでコロナワクチンに関する情報は、どこからの発信情報を頼りにしていいのか?という疑問点について厚生労働省は、コロナワクチンは公的機関からの情報を確認すべきであると以下のように説明しています。
Q SNSやニュースでコロナワクチンが危険と取り上げられていて不安です。どの情報を信じたらいいのでしょうか。
A できるだけ、公的機関からの情報を確認しましょう。
SNSやメディアでは、新型コロナワクチンに関して様々な情報が溢れています。特に、SNSでは発信者が不明、または科学的根拠や信頼のおける情報源に基づいていない、不正確な情報があり、注意が必要です。(出典:厚生労働省)
つまり、メディアではコロナワクチンに関する様々な情報にあふれているが、特にSNSでは発信者が不明だし、科学的根拠や信頼のおける情報源に基づいていない不正確な情報があるから注意するべきであるとのことです。
コロナワクチンの異物混入問題が気になる人はこちらの記事をどうぞ。
たしかに、もしTwitterで小学6年生の女の子が「コロナワクチンは不妊になるリスクが高いから接種するべきではないよ」、などと根拠も示さずツイートしたとしても、真に受けるべきではありません。ワクチンと妊娠についての正しい情報としては、ワクチンが原因で不妊になるという科学的な根拠はありません。ワクチン接種により流産率は上がっておらず、妊娠しにくくなるという根拠も確認されていません。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
そもそもTwitterは匿名で情報発信できるツールなのだから、コロナワクチンの誤った情報が飛び交っています。
このような科学的根拠のないデマは、因果関係のない事柄を、あたかも因果関係があるかのように紹介することが多いです。そこで厚生労働省はコロナワクチンと有害事象との因果関係について、以下のように具体的に説明しています。
例えば、ワクチンを受けた後に起きた好ましくない出来事(有害事象)を、因果関係が分からないにも関わらず、あたかもワクチンが原因であるような書き方をしている情報もあります。ワクチンの安全性については、大規模な臨床試験だけでなく、承認後の安全性の監視システムによって常に調べられており、調査や評価の結果は国内外の公的機関から発表されています。
ワクチンの情報に関しては、複数の専門家のチェックを受けた、科学的根拠に基づいた情報発信をしている公的機関や団体などから情報を得ることをおすすめします。例えば、こうした情報源としては以下のようなものがあります。
(出典:厚生労働省)
つまり、ワクチンの安全性については、大規模な臨床試験だけでなく、承認後の安全性の監視システムによって常に調べられているのだから安心してください、ということです。
くれぐれも、因果関係がわからないのにもかかわらず、適当なことを書いているワクチン接種の誤情報やデマ情報に振り回されないようにしましょう。
そのためには、複数の専門家のチェックを受け、なおかつ科学的根拠に基づいた情報発信をしている公的機関や団体などから情報を得るように心がけましょう。 コロナワクチンの誤情報について、詳細はこちらの記事をどうぞ。
もっと知りたい
新型コロナワクチンについてもっと詳しく知りたい方向けにおすすめ記事を紹介します。
コロナワクチン供給と接種の見通しについて詳しく知りたい方は「【コロナワクチン】供給と接種の見通し【日本への供給数・どのような研究開発】」の記事をご参照ください。厚生労働省が公表している情報をもとに、Q&A形式で日本の新型コロナワクチン供給や接種は今後どうなるのか?、どのようなワクチンが開発されているのか?という点を説明します。
コロナワクチンの対象者や優先順位について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください
ファイザー社や、武田/モデルナ社、アストラゼネカ社コロナワクチンの特徴を詳しく学びたい方は以下3つの記事をそれぞれご覧ください。
新型コロナワクチンの仕組みについて知りたい方は、「【コロナワクチンの仕組み】予防接種・どんな種類・集団免疫・筋肉注射は痛いか・mRNA」の記事をご覧ください。厚生労働省が公表している情報に基づき、ワクチンの仕組みとして、ワクチンや予防接種とは何か、ワクチンはどのようなものかあるか、集団免疫とは何か、筋肉注射とは何か(痛いのか?)という点をご紹介しています。
ブースター接種とは何か知りたい人はこちらの記事をどうぞ。
コロナワクチン開発については「【コロナワクチン開発】見通し/種類/国内/AMED/国際貢献/生産体制/早期実用化」の記事をどうぞ。厚生労働省が公表している情報を元に、コロナワクチン開発の見通しや開発中のワクチンの種類、国内の開発状況やAMED支援のワクチン開発を紹介しています!日本政府による、日本国内製造のコロナワクチンの国際貢献やワクチン生産体制整備、ワクチン開発の早期実用化への取組を学びたい方は必見です!
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