新型コロナウイルスにより外出自粛をしたことで、2020年夏は熱中症患者が増えるはずです。
そこで隠れ脱水や、熱中症発生から死亡までの時間を踏まえ、どうすれば熱中症を回避できるかをご紹介!
運動をしたい方にとって、「スポーツ活動中の熱中症予防5ヶ条」は必見です!
コロナを予防すると同時に、熱中症も効果的に予防したい方はこちらの記事も併せてご参照ください。

【コロナと熱中症】隠れ脱水と症状
新型コロナウイルスの影響で運動する機会が減ってしまった人は、隠れ脱水になってしまう人も多いでしょう。
隠れ脱水というのは、自分でも気づかないうちに熱中症が進行してしまうきっかけになるというものです。
例えば運動をして、こまめに水分摂取することを怠ると、体の中の水分が減少して、血行が悪くなったりします。(出典)水より優れた水分補給としては、スポーツ飲料をどうぞ。
コロナ拡大防止のために外出自粛をしたり、マスクを装着すると、なぜ熱中症にかかりやすくなるのかについては「新型コロナウイルスと熱中症の関係」をご参照ください。

熱中症が進行した場合、熱中症の重症度の分類は以下の通りです。
熱中症の症状と重症度分類
分類 症状
Ⅰ度
(軽度) めまい・失神
「たちくらみ」とういう状態で、脳への血流が瞬間的に不充分になったことを示し、“熱失神”と呼ぶこともある。運動をやめた直後に起こることが多いとされている。脈が速くて弱くなり、顔面蒼白、呼吸回数の増加、唇の痺れなどもみられる。)
筋肉痛・筋肉の硬直
(筋肉の「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴う。発汗に伴う塩分(ナトリウム等)の欠乏により生じる。“熱けいれん”と呼ぶこともある。全身のけいれんはこの段階ではみられない。)
意識 : 正常 体温 : 正常 皮膚 : 正常 発汗 : (+)
Ⅱ度
(中等度) 頭痛・吐き気・嘔吐・下痢・倦怠感・虚脱感・失神・気分の不快・判断力や集中力の低下、いくつかの症状が重なり合って起こる。
(体がぐったりする、力が入らないなどがあり、従来から“熱疲労”と言われていた状態。放置あるいは誤った判断を行えば重症化し、Ⅲ度へ移行する危険性がある。)
意識 : 正常 体温 : ~39℃ 皮膚 : 冷たい 発汗 : (+)
Ⅲ度
(重度) 意識障害・けいれん・手足の運動障害・おかしな言動や行動・過呼吸・ショック症状などが、Ⅱ度の症状に重なり合って起こる。
(呼びかけや刺激への反応がおかしい、体にガクガクとひきつけがある、真直ぐ走れない・歩けないなど。)
高体温
(体に触ると熱いという感触がある。従来から“熱射病”や“重度の日射病”と言われていたものがこれに相当する。)
上記の重症度分類において、Ⅰ度の熱中症の重症度の時点で、運動を辞める必要があります。無理をして継続をすると悪化するので、少しでも体調不良を感じたら運動を中断し、ことによると専門家に相談するようにしましょう。そうすることで熱中症による死亡事故を回避することにつながるはずです。しかし、熱中症になった後にどれだけ適切に対処するのかよりも、熱中症の予防に努める方が良いに決まっています。例えば首から下げるタイプのアイスノンさえあれば、効果的に体温を下げることができるのでオススメです。
2020年の夏はコロナの影響で熱中症にかかりやすいという点を踏まえ、
- フィリピンは熱中症患者が少ない理由、
- 熱中症になったらどんな症状が現れるか
等についてはこちらの記事をご参照ください。

【コロナと熱中症】発生から死亡までの時間
厚生労働省の資料によると、熱中症発生から死亡までの時間に関しては、死亡の7割は熱中症の発生から24時間以内に起こっています。また熱中症で死亡する人の7割は肥満体質の人です。(出典:厚生労働省)
新型コロナウイルスの外出自粛により、体が暑さに慣れていないこともあるので、太っている人は熱中症に対し特に気をつけるようにしましょう。
新型コロナウイルス拡大防止により外出自粛をすると、日光を浴びなくなりビタミンD不足になる問題についてはこちらの記事をご参照ください。

これらのことから、体を動かしている間に体調が悪いと感じたら、少しでも早い段階に何らかの対処する必要があると言えるでしょう。
具体的に言うと、
- 腕の皮膚をつねってみて元の状態に戻るのに3秒以上かかったり、
- 爪を上から押してみて2秒以上白いままであったら、
脱水が進んでいるサインなので、すみやかな水分補給をするようにしましょう。 (出典)
また高齢者は、気づかないうちに脱水症状・熱中症になり、最悪の場合短時間のうちに死に至ることもあるので、普段からこまめな水分補給を心がけましょう。例えば水だけではなく、ゼリーからも水分は摂取することができます。美味しく手軽に水分を摂取することができる、こちらの商品もおすすめです。
【コロナと熱中症】スポーツ活動中の熱中症予防5ヶ条
新型コロナウイルスによる外出自粛より体を動かす機会が減ってしまったが、それでもスポーツをしたい人は、日本体育協会が作成した「スポーツ活動中の熱中症予防5ヶ条」を以下に引用させていただきますので、これらを遵守することで熱中症のリスクを減少させることができるはずです。
スポーツ活動中の熱中症予防5ヶ条
- 暑いとき、無理な運動は事故のもと
- 急な暑さに要注意
- 失われる水と塩分を取り戻そう
- 薄着スタイルでさわやかに
- 体調不良は事故のもと
一つ一つ詳しく見ていきましょう。
暑いとき、無理な運動は事故のもと
まず一つ目の「暑いとき、無理な運動は事故のもと」というのは、
- 気温が高いときほど、
- また同じ気温でも湿度が高いときほど、
熱中症の危険性は高くなるということです。また、運動強度が高いほど熱の産生が多くなり、やはり熱中症の危険性も高くなります。例えば、ウォーキングするよりもランニングをする方が熱中症の危険度は高くなるのは当然です。暑いときに無理な運動をしても効果はあがりません。むしろ体調崩してしまったり最悪の場合熱中症で死に至る場合もあるので、環境条件に応じて運動強度を調節し、適宜休憩をとり、適切な水分補給を心掛けましょう。特に新型コロナウイルスの影響で体が鈍っていたり、暑さに対応できなくなっている可能性があるため細心の注意を払って運動しましょう。
夏用マスクは熱中症リスクを効果的に減少させます。ユニクロのエアリズムマスクの3つの特徴についてはこちらの記事をどうぞ。

急な暑さに要注意
急な暑さに要注意というのを詳しく説明すると、熱中症事故は、急に暑くなったときに多く発生しているということです。例えば
- 夏の初めや
- 合宿の初日、
- あるいは夏以外でも急に気温が高くなったような場合
などに、熱中症が起こりやすくなります。急に暑くなったら、軽い運動に止めるようにしましょう。また、暑さに慣れるまでの数日間は、
- 軽い
- 短時間
の運動から徐々に
- 運動強度や
- 運動量
を増やしていくようにしましょう。そうすることによって体がだんだん慣れていくので、熱中症になってしまうリスクを減少させることができるでしょう。新型コロナウイルスによる外出自粛により、体が激しい運動に慣れるまで時間が必要であるということも考慮しましょう。
失われる水と塩分を取り戻そう
失われる水と塩分を取り戻そうというのは、暑いときには、こまめに水分を補給しましょうということです。汗からは水分と同時に塩分も失われます。特に悪い汗をかいた場合は注意が必要です。良い汗と悪い汗の違いについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

スポーツドリンクと塩分の補給について以下のように記載がありますので引用させていただきます。
スポーツドリンクなどを利用して、0.1~0.2%程度の塩分も補給するとよいでしょう。
水分補給量の目安として、運動による体重減少が2%を超えないように補給します。運動前後に体重を測ることで、失われた水分量を知ることができます。運動の前後に、また毎朝起床時に体重を測る習慣を身につけ、体調管理に役立てることが勧められます。(出典)
なるほど、水分補給量の目安として体重減少の2%ということは、体重が65 kg の人は1.3 kg ということですので、1.3 kg のスポーツドリンクを飲む必要があるということです。500ミリリットルのペットボトルであれば、約3本飲む必要がありますので、思ったよりも多いと感じる人もいるかもしれませんが、こまめに摂取するよう心がけましょう。
薄着スタイルでさわやかに
薄着スタイルでというのは、厚着をして運動するべきではないということです。皮膚からの熱の出入りには衣服が影響します。したがって、暑いときには軽装にし、 素材も吸湿性や通気性のよいものにしましょう。中には、汗をたくさんかくために厚着をして運動する人もいるかもしれませんが、熱中症のリスクが高まりますのでやめておきましょう。厚着をして運動をする必要があるのは、試合前の減量が必要なボクサーぐらいです。一般の人はやめましょう。また熱中症避けるために、屋外で直射日光がある場合には帽子を着用するとよいでしょう。
また、防具をつけるスポーツでは、休憩中に衣服をゆるめ、できるだけ熱を逃がしましょう。
体調不良は事故のもと
ここで言う自己というのは熱中症にかかるということです。体調が悪いと体温調節能力も低下し、熱中症につながります。体調不良の原因というのは例えば、
- 疲労
- 睡眠不足
- 発熱
- 風邪
- 下痢
などが挙げられます。これらの体調の悪い状態のときには無理に運動をしないことが重要です。
また、
- 体力の低い人、
- 肥満の人、
- 暑さに慣れていない人、
- 熱中症を起こしたことがある人
などは暑さに弱い証拠なので注意が必要です。前述の通り熱中症死亡事故の7割は肥満の人に起きており、肥満の人は特に注意する必要があります。しかしながら、肥満であるからといって過度に熱中症を恐れて運動を避ける必要はありません。徐々に体を慣らしながら細心の注意を払って運動をこまめに継続するよう心がけましょう。
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