【統計学を仕事で活かすには】マーケティング戦略の立案【未来予測】

gurafu wo yubisasu マーケティング・営業戦略
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統計学を仕事で活かすにはどうすべきか知りたいですか?

例えば、

  • 「統計学を仕事に活用したいが、どうやっていいかわからない」
  • 「統計学を使えば、遠い未来が予測できそうだ」

などと考え、統計学をマーケティング戦略の立案や日常生活に応用したい方に向けた記事です。

統計学は誤って用いると、的外れな方向に進んでしまいます。

そこで、統計学を活用する際の注意点を踏まえて説明していきます。

[中室 牧子, 津川 友介]の「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法

 

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統計学を仕事で活かすには

統計学を仕事で活かすにはどうすべきかについて説明します。

統計学を活用する際の注意点

統計学を活用する際の注意点について説明します。

統計学は、分析対象となる情報が正確であることが不可欠。

 正しくない情報に基づいた統計結果は過信するべきではありません。

なぜならば分析対象となる情報が誤っている可能性がある場合、間違った結論に至る可能性があるためです。

そのため、分析する情報自体が正しいのかどうか、まず確認するようにしましょう。

統計学を使って導き出されることは、「傾向」であって「因果関係」ではない

実は、統計学から導き出された結論が正しいかどうかは、結局のところ誰にもわかりません。

なぜなら統計学を使って導き出されることは、「傾向」であって「因果関係」ではないからです。

ビジネスに統計結果を安易に活用すると、思わぬ落とし穴にはまってしまいます。

そのため統計学というのは、ビジネスで最終的に決定を下すための参考程度にとどめておきましょう。

ビッグデータ時代の必須教養である「因果推論」の考え方をさらに詳しく理解したい人は、書籍「「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法」をご参照ください。

この本は、さすが週刊ダイヤモンド2017「ベスト経済書」第1位をとったというだけあって、説明が分かりやすいです。

統計学で遠い未来を予測しようとすると精度が下がる

統計学で遠い未来を予測しようとすると精度が下がる、という点について説明します。

統計学を使って分析することにより、近い未来を予測することはできますが、遠い未来を予測することはできません。

もちろん、統計学は元となる情報が正確であるほど、未来を正確に予測することが可能です。

しかし、個人的な問題に統計学を利用するとなると、分析対象から得られる情報が少ないので、遠い未来まで予測しようとすると無理が生じます。

そのため、個人的な問題を予測するのであれば、近い未来までに留めましょう。

具体例

具体的にいうと、今後のあなたの収入の推移を予測するとします。

その場合、半年後と3年後の予測をする場合、半年後の方が正確な予測数値が出るはずです。

一方、3年後の収入の推移は正確ではない可能性が高いです。

もしこの予測結果をもとに重大な判断を下すのであれば、精度が低い点から、3年後の未来予測はあまり参考にはならないといえます。

どうしても3年後の収入の推移を予測したいのであれば、正確でないことを理解した上で、導き出された結果はあくまでも参考程度にとどめるようにしましょう。

マーケティング行う時は、分析対象の分母の数が重要

マーケティング行う時は、分析対象の分母の数が重要であるという点について説明します。

分母が少ない統計結果ほど、信用のできないものはありません。

なぜならば、本当に正しいことを言ってるのかどうかは、分母が多くなければ立証することは難しいからです。

マーケティング戦略を立案する時に、分析対象の分母が小さい場合、現在手に入る情報に限定した傾向は掴むことができます。

しかし、確実な答えは掴むことができません。

例えば「風が吹くと桶屋が儲かる」ということわざは、「風が吹くと土埃が立って~途中省略 ・・・ネズミが桶をかじるから、桶屋が儲かって喜ぶ」というものです。

これが当てはまる桶屋はほぼゼロであり、つまりは何の根拠もありません。

それにもかかわらず分母の少ない統計結果を盲信して、このように的外れな結論を導き出してしまう人が多数います。

そのため繰り返しとなりますが、統計学はあくまでも参考程度とどめるようにしましょう。

特に分母の少ない統計結果は疑ってかかりましょう。

統計でだまされないためには、1968年に出版されて以来ロングセラーを続けている書籍「統計でウソをつく法」を一読されることをオススメします。

  • 統計の出どころ
  • 調査方法
  • 隠されている資料(足りないデータ)
  • 問題のすり替え

などに注意する必要性について、(面白おかしい)たくさんのグラフや図をもとに、分かりやすく説明されています。

どのぐらいの分母が集まれば良いの?

では、どのぐらいの分母が集まれば良いのかといえば、分析する対象にもよりますが、大体300個以上の分母が集まれば、ある程度正しい傾向を割り出すことはできるでしょう。

300個に満たない情報を分析したところで、偏った結論に至る可能性がありますので注意しましょう。

分析対象の分母の数の重要性について、詳しくは書籍「EXCELビジネス統計分析」をご参照ください。

この本の特典として、EXCEL分析ツールをダウンロードできるようになっています。

その分析ツールをEXCELアドインとして使用することで、

  • 外れ値の検出
  • 相関判定
  • 多変量解析
  • 統計的仮説検定(独立性の判定)

といった複雑な作業を、EXCELで自動的に出来るようにしてくれるので大変便利です。

 

統計学を日常生活で活かすには

統計学を日常生活で活かすにはどうすべきかを説明します。

統計学を日常生活で活かすには、物事を数値化する必要がある

統計学を日常生活で活かすには、物事を数値化する必要があるという点について説明します。

統計学を生活で活かすには、まず物事を数値化する必要があります。

数値化できないものは改善することができません。

そのため、

  • 自分が行った行動や
  • 得られた成果

などを数値化することから始めてみましょう 。

そうすることで、成功や失敗を分析することができ、どこを改善すればいいのかを明確にすることができます。

統計学を日常生活で活かす具体例

統計学を日常生活で活かす具体例を説明します。

統計学により、嘘や誤りを正しく判断できるようになる

統計学に基づいて考えることで冷静な判断ができます。

例えば、あなたの勤務先で仲の悪い同僚がいたとします。

その同僚はあなたに嫌がらせをするために、あなたにとって不利な情報を投げかけてきたとします。

例えば、「あなたは周りの全ての人から信頼されておらず、全ての人から嫌われている」と言われたとします。

このようにあからさまに不快なことや、正しくないであろう情報を、時には営業マンであったり、時にはあなたの上司から言われることがあります。

しかし、あなたが疲れていたりすると判断力が鈍っているので、相手が言ってることは、必ずしも間違いではないのでは?とネガティブに捉えてしまいます。

相手の嘘や、誤っている点を見破るためには、統計に基づいて情報を判断する

そこで相手の嘘や、誤っている点を見破るためには、統計に基づいて情報を判断すると良いでしょう。

例えば次のように自分に問いかけます。

「この人が言ってることは、統計的に考えて正しいことを言っている可能性はどのくらいだろうか?」。

このように統計学に基づいて判断を下そうとするだけで、感情的に物事を判断するのではなく、より正しい判断を冷静に下せるようになります。

これはデールカーネギーの世界的名著「道は開ける」で紹介されている「悩みを晴らす方法」の一つですので、より詳しく知りたい方は書籍を参考にされてください。

統計学により、家計簿の推移を分析する

統計学により家計簿の推移を分析する方法を説明します。

家計簿をつけることで収入と出費を把握できます。

しかし現状把握するだけでは有効な対策とは言い切れません。

例えば家計簿を取り続けて過去の家計簿から未来の家計簿の推移を予測することで

  • どのような時に出費がかさんでしまうのか
  • またどのようなことに注意すれば貯蓄が増えていくのか

などを予測することに役立てることができます。

家計簿をとる際は IT ツールを活用し自動化する

家計簿をとる際は、自力で家計簿をとるには煩雑すぎて、効果的な方法であるとは言えません。

そこでマネーフォワードなどの家計簿ツールを活用し、家計簿をつけることが有効になってきます。

家計簿を継続するポイントは、クレジットカードなどのツールを使うことです。

そうすることで、いちいち家計簿の出費の分類を行う必要がなくなります。

せっかく便利な家計簿を管理するITツールが存在しているので、それを最大限活用し、自分の将来の収入と支出の予測を立ててみましょう。

 

まとめ

統計学を使って導き出されることは、「傾向」であって「因果関係」ではありません。

そのため過信せず参考程度に留めておきましょう。

また統計学は近い未来は予測できますが、遠い未来は予測するのは難しいという特徴があります。

あなたが判断に迷った時は統計学的に考えてどの道に進むべきだろうかと考えることにより感情的に物事を判断する冷静に判断を下せるようになります。

また統計学を用いてある程度正しい傾向を割り出すためには、分母が300個以上は必要です。

「分母が少ない情報」に基づいて分析した統計結果は誤っている可能性が高いので、過信しないようにしましょう。

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