【自己中心的とは】心理学的対処法【利他的・長所・迷惑になる場合】

Steve_Jobs 心理学戦略
スティーブ・ジョブズ 画像出典:Wikipedia(写真撮影者Matthew Yohe)
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自己中心的な人について知りたいですか?

自己中な人は嫌われる傾向があります。

しかし自己中であるということは必ずしも悪いことではなく、実は本人や周りの人に大きな利益をもたらす可能性があります。

自己中心的な人への対処法を学びたい方は必見です!

[ウォルター・アイザックソン]のスティーブ・ジョブズ I

 

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「自己中心的」であることを、心理学の見地から定義します

「自己中心的」であることを、心理学の見地から定義します

自己中心的というのは、ナルシシズムとは似ていますが、実は異なるものです。例えば、「俺はなんてかっこいいんだ♪」などと感じている人はナルシストと言えますが、自己中心的な人とは言いません。なぜなら自己中心的な人は、自分が注目の中心になると信じていますが、実際には他人からの賞賛による満足を得ているわけではないからです。

これと似たような言葉で「利己的な」という意味で、自己中心的という言葉が用いられることもありますが、本来の意味からすると誤った解釈と言えます。なぜなら、自分とは異なる価値観があることを理解できずに、自分の利益や主張を優先するという点において、

  • 自己中心的と
  • 利己的

という言葉はそれぞれ異なるからです。

 

自己中心的な人の末路

自己中心的な人の末路について説明します。

自己中心的な人はあなたの周りに一人や二人はいるはずです。時にはその人の態度や行動に対し、あなたは腹を立て、「あんな奴いなくなればいいのに」と不快な感情を抱くこともあるかもしれません。

そこで実際に、自己中心的な人がどのような末路を辿ることになるのかを、事例を元に紹介します。

自己中心的な人物の例 スティーブ・ジョブズ

あるところに、自分の考えを押し付ける自己中心的な人がいました。その人は自分の考えを他人に押し付けることで大きな喜びを得る人物でした。あるとき友人と一緒に自宅のガレージで会社を立ち上げました。その人の行動はあまりに自己中心的であるために時として周りの人を傷つけることも多々ありました。10年後にその人の立ち上げた会社は世界を変えることになりました。その会社の名前は Apple です。

自己中心的な人物の代表的な例としては、アップル創業者のスティーブ・ジョブズが挙げられます。彼の伝記本「スティーブ・ジョブズ I」によると、彼は自己中心的な人として有名で、自分の考えが通らないと

  • 相手を論破しようと
  • 徹底的にやっつけようと

食ってかかります。

[ウォルター・アイザックソン]のスティーブ・ジョブズ I

時として他の経営幹部から会社を追い出されたりもしました。しかし最終的には彼の言い分が全て正しいことを世界に証明するに至り、彼の有能さは後世に語り継がれることになりました。

つまり自己中心的な人の末路は、偉業を成し遂げた人物として、後世に語り継がれる可能性があるということです。もしあなたの周りで自己中心的な人がいて、その人にどう接すればいいのかで悩んだ時には、スティーブジョブズの事例を思い出しましょう。もしかしたらその人の自己中心的な言動を悔い改めさせることにより、世界の大いなる進歩を妨げてしまう可能性があるのです。

 

自己中心的な人への対処法

自己中心的な人への対処法を説明します。

自己中心的な人と一緒にいると疲れます。

自己中心的な人は「私」という言葉を連発します。

例えば、

  • 私はこう思う
  • 私が好きなもの
  • 私が嫌いなもの
  • 私はお腹が減った
  • 私は疲れた
  • 私はお金が欲しい
  • 私は頭にきた
  • 私は映画を見たい
  • 私は旅行に行きたい

このように「私」という言葉を過剰に連発することにより、周りの人を不快にさせます。つまり自己中心的な人は私という言葉を、

  • 学校や
  • 職場
  • プライベート

等で連発するのです。あらゆるところに、このような人は一人や二人はいるはずです。そのような自己中心的な人と一緒にいるとストレスがたまるから、どのように対処すればいいのかと頭を悩ませている人もいるかもしれません。職場においては、男性にとって少しでも自己中心的な女性から嫌われようものならば、セクハラをされたなどとイチャモンをつけられる可能性すらあります。

そこで、自己中心的な人に対しては、自己中心的である点を、その人の強みであると逆転の発想で捉えるようにしましょう。例えば自己中心的な人は、自分のことばかり考えていて周りの人へ配慮が欠けている一方で、真剣に自分のことを考えているとも捉えることができます。そのためその人のことを真面目な人であると大いに賞賛を贈りましょう。世の中には自分を大切にすることができない人がたくさんいます。例えば、周りの人の歩調に合わせすぎて、自分を追い詰めてしまい、自殺に至ったりもします。そのような人とは異なり、自己中な人は自分のことを大切にするので、自己中心的な人は自分を誰よりも大切にすることから、自殺する可能性が低いという点で利があるはずです。困難な状況に追い込まれても自分を最優先に考えるがゆえに、目的に粘り強く取り組むことができるかもしれません。悪いところばかりではないということを強調し、自己中心的な人に対して投げかける言葉を、批判から賞賛に変えることで自己中心的な特徴をその人の強みに変えてあげましょう。

 

自己中心的であるということは長所でもある

ここで大事な点は、自己中心的であるということは長所でもあるということです。自己中心的と聞くとマイナスのイメージを持ってしまうかもしれませんが、自己中心的であるということ自体が、実は長所である可能性は非常に高いです。人の長所というのは生まれながらにして持っているものであり、その長所をいかに活用するかによって、社会で大成するかどうかが左右されます。

自己中心的な営業マンの事例

例えば民間企業で、サラリーマンの営業マンとして働いている人物がいたとしましょう。その人は自分中心で物事を考えているからこそ、お客様満足につながっているのです。例えばトヨタの自動車ディーラーの営業の仕事をしていたとします。その営業マンは自社の車が他の会社の車に比べて、お客様が最も喜んで頂ける商品を販売しているという自己中心的な考えを抱いている場合、その考えによって多くの顧客が幸せになっているとも考えられるのです。「私が販売する商品によってお客様が大変喜んでいただけることが自分の生きがいでもあり、やりがいだ」このように感じることによってこの自動車ディーラーも顧客も幸せになるのです。

自己中心的かどうかは一つの側面で決まらない

つまり、自己中心的かどうかは一つの側面だけで決まるものではありません。

例えば、トヨタ自動車が世界で一番優れた会社であり、トヨタ自動車の自動車に乗る人が世界で最も幸せになる、と信じている自動車販売ディーラーの人は、確かに偏った考えをしているかもしれません。しかし自分さえよければいいという考えは、必ずしも悪い考えであるとは言えません。自分の考えを相手に押し付けることによって、相手が不快に感じることが悪いことであり、悪なのです。しかし自分の考えを相手に押し付けることによって相手が幸福になればそれは善なのです。要するに、自己中心的であることが

  • 良いことなのか
  • 悪いことであるのか

は、周りの人が決めるという相対的なことであり、絶対的なことではないということです。

 

自己中心的であることが迷惑になること

自己中心的であることが迷惑になることについて説明します。

自己中心的であることも度が過ぎれば迷惑になります。例えばお金を稼ぐことを目的とする人がセールスマンである場合、相手の立場を全く考えずにとにかく販売を優先すれば物を売りつけられた相手にとって大いに迷惑です。

例えば証券会社の営業マンに当てはめて考えてみましょう。利益を得ることを目的として、高齢者にとって不利な投資信託の金融商品を販売するような証券会社の営業マンは、自己中心であり、迷惑行為をしていると言えます。 しかし相手の立場を理解した上で相手が望む投資信託を販売するような証券会社の営業マンは賞賛に値します。つまり自己中心的であることが迷惑になるか否かは、相手の立場を考慮しているかどうかで、左右されると言えます。

 

自己中心的な人と利他的な人はどちらが優れているのか?

自己中心的な人と利他的な人はどちらが優れているのでしょうか?

もちろんどちらが優れているということは場面によりけりです。つまりその質問への答えは、質問内容の定義をはっきりとさせる必要があります。どのような場面で自己中心的な人と利他的な人が優れているのかを明確にすることさえできればどの場面でどちらが優れているのかということは言えるかもしれません。

自己中心的であり利他的なマクドナルドの店長の事例

自己中心的であり、なおかつ利他的でもある、マクドナルドの店長の事例を紹介します。

例えば、マクドナルドのアルバイト達を管理する店長(中間管理職)の立場としては、部下に対して大いに励まし、分からないことがあれば手取り足取り教えてあげることが正しいやり方です。やたらめったら怒鳴り散らしていたら、アルバイトたちは皆離職してしまうはずです。

しかしながら、社会的な道徳に反する行為をするような従業員は、クビにする必要があります。あまりに遅刻が多かったり、つまみ食いを繰り返しているような不適切な従業員は、店舗責任者として、また上司として、その従業員を解雇に導くべきです。確かに店長が自己の家族を養ったり、自分の給料が激減してしまうことを避けるために、つまり自己中心的な考えからその従業員を解雇する必要性もあるかもしれません。しかしそれは

  • 常識的に、
  • また会社の利益の観点から、
  • なおかつその従業員の将来を考えた時の観点から、

その従業員は罰を受けるべきであり、解雇するべきなのです。要するに、自己中心的な人と利己的な人は、どちらが優れているわけでもなく、一人の人物で立場によってもその両方の性質を兼ね備える必要があり、場面によって使い分けるべきであるということです。

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