【告知義務違反とは】 取消し時の保険料はどうなる?【時効・解除】

保険証券 年金・保険戦略
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告知義務違反について知りたいですか?

生命保険の申し込み時に、健康状態等を適切に告知しないと、契約が解除・取消しになる恐れがあります。

告知義務違反を

  • してしまった場合はどうなるのか?
  • 回避するための注意点

等をご紹介。

告知不要で加入できる保険について知りたい人は必見です。

保険相談」を希望される方はこちらをご覧ください。

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告知義務違反とは

告知義務違反とはどのようなものなのかを説明します。生命保険契約申し込みの際には、被保険者の

  • 健康状態や
  • 職業
  • 年収

等について、ありのままを告知しなければならない義務があります。この告知義務に違反した場合には、生命保険の契約が解除される場合があります。また、もし保険金の支払い対象となる事故や病気にかかっていたとしても、保険金が支払われない可能性があります。

告知義務が存在する理由

告知義務が存在する理由を説明します。告知義務は保険会社が公平に契約を引き受けるために存在します。というのも、生命保険は加入者が少しずつ保険料を負担して、困った人を支え合う「相互扶助」の仕組みになっているからです。相互扶助とは加入者がお金を出し合って、万が一のことが起こった困っている人を支え合う仕組みのことです。生命保険の仕組みについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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戦略とは、何をやらないのか(=資源配分)を選択すること

例えば、もし健康状態が

  • 良い人も
  • 悪い人も

無条件に契約することができて、保険会社から多額の

  • 保険金や
  • 給付金

等を受け取ることができてしまうと、加入者間の公平性が保てなくなります。そこで公平性を確保するために、保険会社は申し込みの時に、被保険者の健康状態の告知等を義務付けています。

告知の方法

告知の方法は

  • 告知書の記入だけの場合と、
  • 健康診断書・人間ドックの結果表の提出や
  • 医師による診査

が必要とされる場合があります。

一般的に、死亡保険金額が高額になるにつれて、告知の方法が変わります。

告知をする際は

  • 保険会社の社員や
  • 保険代理店

の生命保険募集人に、口頭で伝えただけでは告知をしたことになりません。

そのため告知義務違反にならぬよう注意した上で、保険会社に適切に審査を行ってもらう必要があります。

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告知義務違反をした場合どうなるのか?

告知義務違反をした場合どうなるのかを説明します。

契約解除

告知義務違反をした場合、契約解除になる可能性があるという点を説明します。

被保険者が、故意または重大な過失によって

  • 事実を告知しなかったり、
  • 正しく告知しなかったり

した場合、責任開始日から2年以内であれば、告知義務違反として保険会社に保険契約を解除されてしまう可能性があります。

責任開始日から2年経過後であったとしても、保険金の受け取り事由が責任開始日から2年以内にあった場合等により、保険契約を解除される可能性があります。

 

保険契約を解除される場合、保険金・給付金を受け取ることができる事由が発生していたとしても受け取ることはできません。しかし、保険契約を解除された時に解約返戻金があれば、それを受け取ることはできます。

解約返戻金について、詳細はこちらの記事をご覧ください。

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取消し

告知義務違反の内容が特に重大な場合は、保険金を請求したとしても受け取ることができません。また、詐欺として保険契約も取消しになります。保険契約が取り消しになった場合、今まで払った保険料が戻ってくることもありません

契約解除されない場合

契約解除されない場合について説明します。以下に挙げる

  • 時効
  • 過失
  • 不告知教唆など

の三つのうちどれかに該当する場合は、告知義務違反があったとしても、保険会社は契約を解除することはできません。

これら三つが、どのような時に当てはまるのかについての詳細は以下の通りです。

時効

  • 責任開始日から2年以内に保険金・給付金の受取事由が発生しなかった時
  • 保険会社が解除の原因を知った時から1ヵ月以上経過した時

過失

契約締結の時点で、解除の原因となる事実を保険会社が

  • 知っていた時や
  • 過失によって知らなかった時

不告知教唆など

告知をする時に生命保険募集人が

  • 正しく告知することを妨げたり、
  • 事実でないことを告知するように勧めたり

した時。

なお、告知義務違反の対象となった事実とは関係のない病気・ケガにおいて、保険金・給付金を請求した時は、保険金・給付金を受け取ることができます。

 

告知義務違反にならないための注意点

告知義務違反にならないための注意点を説明します。

ありのままを記入する

告知義務違反にならないための注意点として、ありのままを記入するということについて説明します。告知書への記入は一部の保険契約(例えば被保険者が幼児の場合等)を除き、被保険者本人が必ず行わなければならす、配偶者などの家族が代筆してはいけません。

告知書に記載されている質問事項を読み、問われていることに対して事実を

  • ありのままに
  • 正確に
  • もれなく

告知する必要があります。なお、質問事項に記載がないことまで回答する必要はありません。

曖昧な表現にしない

告知義務違反にならないための注意点として、曖昧な表現にしないようにするということについて説明します。告知書の質問事項によっては、時間の経過により記憶が曖昧であり、記入することが難しい箇所もあるはずです。例えば、通院日がいつだったのかを、全て正確に記憶していない場合もあるでしょう。そのような時は、告知書の記入欄は空欄にするのではなく、

  • 診察券や
  • 診療報酬明細書

等を頼りにできる限り記入して、健康状態を正しく伝えるように努めましょう。告知書の説明文や記入例に書き方の指示が詳細に記載されているので、記入前に必ず目を通す必要があります。

過去の病気は、現状もあわせて記入する

告知義務違反にならないための注意点として、過去の病気は現状もあわせて記入するということについて説明します。告知書に記載されている質問項目で「はい」となった場合は、詳細告知欄に記入する必要があります。詳細告知欄では、

  • 「傷病名・診断名」
  • 「部位」
  • 「検査名」
  • 「医療機関名」
  • 「症状・原因」
  • 「診察・検査・治療・投薬の開始時期」
  • 「入院の有無と時期・期間」
  • 「手術の有無と内容」
  • 「後遺症・合併症」

等の他にも、「現在の状況」まで記入する必要があります。記入した告知内容によって、保険会社が契約を引き受ける際に、

  • 条件を付けたり
  • 断ったり

する場合もあります。

告知項目例

最近(3か月以内)の健康状態について

 

質問例

過去3か月以内に病気やケガに限らず、医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがありますか?

過去(5年以内)の病気やケガについて

 

質問例

過去5年以内に病気やケガで、入院または手術を受けたことがありますか?7日以上の医師による診察・検査・治療・投薬(7日分以上)を受けたことがありますか?

過去(2年以内)の健康診断について

 

質問例

過去2年以内に健康診断や人間ドックを受けて、異常(要再検査・要精密検査・要治療)を指摘されたことがありますか?

身体の障害について

 

質問例

視力・聴力・言語・そしゃく機能に障害はありますか?手・足・指に欠損や機能障害はありますか?背骨(脊柱)の変形や障害はありますか?

妊娠(現在)について ※女性のみ

 

質問例

現在妊娠していますか?

過去のがんについて

 

質問例

今までにがん(肉腫・白血病・悪性リンパ腫・骨髄腫・上皮内がんを含む)になったことがありますか?

過去のがんについて

 

質問例

過去1年以内に喫煙したことがありますか?

上記以外で、引受基準緩和型の保険は、持病のある人等でも加入しやすいように、例えば告知項目が3つ・4つ程度に限定されています。

 

告知不要で加入できる保険

告知不要で加入できる保険について説明します。

無選択型保険

無選択型保険として、健康状態の告知が不要な生命保険もあります。被保険者の健康状態を問われないので、持病のある人でも死亡保障を備えることができます。

無選択型保険の注意点

無選択型保険の注意点について説明します。無選択型の保険は健康状態に不安のある人が加入できるので、保険会社は加入後

  • 一定期間の保障を制限したり、
  • 保険料と保険金額の差を抑えたり

することでリスクをコントロールしています。無選択型保険は保険金額に対して、支払う保険料が高めに設定されています。そのため健康状態が良好な人は、無選択型保険への加入は避けるべきです。

 

まとめ

生命保険は加入者の相互扶助で成り立っています。そのため、生命保険は公平性が非常に重要であると言えます。被保険者に健康状態の告知をさせることで公平性を保ち、保険会社も健全な経営ができるように努めています。告知義務違反にならないためにも、告知書は被保険者本人がありのままを正確に、もれなく記入するようにしましょう。

告知書に記載されている質問事項や内容は、保険会社や保険商品によって異なります。告知内容によっては、加入時に保険会社から

  • 契約条件を付けられたり
  • 加入を断られたり

する場合もあります。告知書の記入方法で不明な点がある時は、記入前に必ず

  • 保険会社や
  • 生命保険募集人

に相談するようにしましょう。

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