- 森岡毅氏が率いるマーケティング精鋭集団「刀」と
- 大和証券グループ
の資本提携が、2020年1月30日に発表されました。
これにより刀は投資企業に生まれ変わりましたが、刀と大和証券のプレスリリースを踏まえ、両社は何を目指すのかをご紹介!
沖縄テーマパーク計画が気になる方は必見です。
森岡毅の刀と大和証券の資本提携
森岡毅の刀と大和証券の資本提携について説明します。
株式会社刀のHPのプレスリリースとしては以下の通りです。
2020年01月30日
リリース
株式会社刀と大和証券グループ本社の資本業務提携を発表しました。
2020年1月30日
株式会社刀
株式会社大和証券グループ本社
株式会社刀×大和証券グループ本社 資本業務提携
「刀」は140億円のマイナー出資を受け入れ資本を増強
出典
株式会社刀と大和証券グループ本社の資本業務提携を発表しました。|株式会社 刀株式会社 刀(かたな)は世界初のマーケティングノウハウのライセンシングカンパニーです。
マイナー出資とは、経営権までは影響を及ぼさない範囲内での出資という意味で、株式の一部を取引先に保有してもらうことを指します。マイナー出資のことを、一部出資や資本提携とも呼びます。
つまり、刀の株式の一部として、大和証券が140億円保有するということです。
マイナー出資ということなので、140億円というのは、刀の総発行株式数の
- 3分の1以上
- 半分未満
に当たります。
さらに具体的に言うと、刀の総発行株式数の
- 3割か
- 4割
に当たると、こちらの森岡毅氏へのインタビュー動画の5:47あたりの箇所で、森岡毅氏本人が説明しています。
これらのことから、株式会社刀の資本金は350億円~467億円であるということが分かります。
森岡毅氏の古巣である、USJを運営する合同会社ユー・エス・ジェイの資本金ですら、50億円にすぎません。
資本金50億円
(2018年12月時点)
出典
また、東京ディズニーリゾートを運営する、オリエンタルランドの資本金は632億円です。
資本金
632億112万7千円
(2019年4月1日時点)
出典
オリエンタルランド会社概要
つまり刀の資本金350億円~467億円のイメージとしては、国内テーマパークにおいて
- No.1の東京ディズニーリゾート(632億円)以下、
- No.2であるUSJ(50億円)以上
であると言えます。
したがって、株式会社刀は2017年に設立されたばかりであるにもかかわらず、
- 非常に大きな資本力を持ち、
- 国内テーマパークNo.1を目指す
一流企業であると言えます。
会社と同様に、森岡毅氏自身は1972年生まれであり、経営者としても未だ40代という若い年齢です。
したがって森岡毅氏が株式会社刀を、株式市場に上場させる可能性はかなり高いと思われます。
沖縄テーマパーク計画
従来のマーケティングサービス事業の強化に加え、資本投資を伴う経営支援を新たに開始
第1弾 沖縄北部テーマパーク事業へ30億円のメジャー出資決定
刀×大和 1,000億円規模の資金活用による“地方創生”にも取り組む
出典
株式会社刀と大和証券グループ本社の資本業務提携を発表しました。|株式会社 刀株式会社 刀(かたな)は世界初のマーケティングノウハウのライセンシングカンパニーです。
株式会社刀は、30億円を沖縄テーマパーク事業に投資するということです。
さらに刀と大和証券の2社で、合計1,000億円もの資金を地方創生に投資するというのは驚きです。
森岡毅氏の念願の沖縄テーマパーク構想について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

株式会社刀(本社:東京都品川区、代表取締役CEO森岡毅、以下刀社)と株式会社大和証券グループ本社(本社:東京都千代田区、執行役社長 中田誠司、以下大和証券グループ本社)は、資本業務提携を行いました。この資本業務提携により刀社は大和証券グループ本社よりマイナー出資を受け、マーケティングサービス事業に加え、マーケティング力とセットで資本投資による経営支援をスタートいたします。
なお、この資本業務提携は、大和証券グループ本社が刀社のマーケティング力を高く評価し、刀社の経営の独立性および独自性を尊重し、戦略的株主として支援するマイナー出資で、その額は140億円となります。
刀社は2017年の創業以来、「マーケティングで、日本を元気に」という大義の下、マーケティングを移植することで企業の成長をサポートし、その実績を出してまいりましたが、この度の大和証券グループ本社との資本業務提携により投資体制も備えることとなりました。
これにより、刀社はマーケティングを移植する「マーケティングサービス事業」だけではなく、投資とマーケティングを掛け合わせることで、事業の新たな創造・再生に取り組んでまいります。
第1弾として、株式会社ジャパンエンターテイメント(沖縄県那覇市、代表取締役 加藤健史)に30億円の出資を決定、刀社が筆頭株主として、悲願であった沖縄北部のテーマパーク事業をリードし、さらに強力に推進してまいります。この沖縄テーマパーク構想は、刀社代表取締役CEOの森岡毅がUSJ時代に断念、刀社設立後に再び着手し、沖縄をはじめ本土企業合計9社で株式会社ジャパンエンターテイメント(沖縄県那覇市、代表取締役 加藤健史)を2018年に設立し、活動を開始しておりました。
出典
株式会社刀と大和証券グループ本社の資本業務提携を発表しました。|株式会社 刀株式会社 刀(かたな)は世界初のマーケティングノウハウのライセンシングカンパニーです。
つまり、株式会社刀はマーケティング事業だけではなく、投資を行う企業になったということです。
具体的に言うと、刀の主な投資先としては、2018年に加藤健史氏が設立した株式会社ジャパンエンターテイメントです。
株式会社ジャパンエンターテイメントへの出資を行っているのは、刀の他にも
- オリオンビール
- リウボウ
- ゆがふホールディングス
- 近鉄グループホールディングス
等が挙げられます。
ジャパンエンターテイメントは事業の準備会社として18年6月に設立。オリオンビールやリウボウ、ゆがふホールディングス、近鉄グループホールディングス、刀などが出資している。
出典
ページが見つかりませんでした – 日刊建設工業新聞
また、森岡毅氏は以前USJで働いていた経歴があり、当時から沖縄に新テーマパークを設立する計画を立てていました。
しかし、USJを米国メディア大手のコムキャストに買収されたことにより、経営方針の相違から沖縄テーマパーク計画が頓挫してしまいました。
しかし、USJを米国メディア大手のコムキャストに買収されたことにより、経営方針の相違から沖縄テーマパーク計画が頓挫してしまいました。
この構想自体は、国と沖縄県の両方の強い力添えがあり、最終決定の一歩手前までこぎ着けていました。
しかし、調印の直前に予期せぬ出来事が起こったのです。
USJの株主資本の51%が、ゴールドマン・サックスを中心とする旧株主から、米国メディア大手のコムキャストに売却されました。
そして、新たなマジョリティを握ったコムキャストは、結果的に「世界戦略として考えると、沖縄進出は決してベストな選択ではない」と判断しました。
出典
元USJ森岡氏はなぜ「沖縄」に挑戦するのか業績不振のUSJを劇的なV字回復に導いた、戦略家・マーケターの森岡毅氏の新たな挑戦の一つが明らかになった。舞台は、沖縄本島北部で計画が進む新テーマパーク。沖縄にどのような可能性を見出したのか。森岡氏が単独インタビューに答えた。
一旦立ち消えになった沖縄テーマパーク計画ですが、その後、森岡毅氏は2017年にマーケティング精鋭集団「刀」を設立し、沖縄テーマパーク計画に再度着手したという経緯があります。
一旦話がずれましたが、刀と大和証券との資本提携の記事に戻りましょう。
前述の刀と大和証券の2社で、合計1,000億円もの資金を地方創生に投資する「地方創生」について、以下のように詳しく述べられています。
大和証券グループ本社は、伝統的な証券ビジネスを核に、外部ネットワークや周辺ビジネスの拡大・強化によるハイブリッド型総合証券グループとしての「新たな価値」の提供を目指しております。これまで、農業エネルギー・インフラ並びに不動産などを通じて地方へ積極的に投資してまいりましたが、この提携により、新たな事業の創造・再生を目指した「地方創生」への投資をさらに強化いたします。具体的には、刀社のマーケティング力を軸とした集客施設等への投資・経営支援について、地域の金融機関や投資家等の外部資金も募る形で1,000億円規模の資金を活用し、その地域に持続可能な事業を創る「地方創生」に貢献してまいります。また、大和証券グループの顧客基盤を活用し、刀社のマーケティングサービス事業の普及につとめ、企業の成長支援に取り組んでまいります。大和証券グループ本社は、経営戦略の根底にSDGsの観点を取り入れ、持続可能な社会を創る事業を推進しておりますが、本件は、SDGsの「1.貧困をなくそう」「8.働きがいも経済成長も」「11.住み続けられるまちづくりを」に資するものと考えております。
出典
株式会社刀と大和証券グループ本社の資本業務提携を発表しました。|株式会社 刀株式会社 刀(かたな)は世界初のマーケティングノウハウのライセンシングカンパニーです。
上記の刀と大和証券のプレスリリースでは長々と説明されていますが、端的に言うと、地銀や個人・機関投資家などから1,000億円のお金を集めて沖縄テーマパークに投資します、ということです。
ここで出てくる単語SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略称です。和訳すると「持続可能な開発目標」の意味です。発音の仕方としては、SDGs(エス・ディー・ジーズ)と読みます。
要するに、沖縄テーマパークはアジアナンバーワンを目指す世界トップのテーマパークを目指すので、「世界的な社会問題にも取り組みます」ということをPRしているように感じられます。
沖縄テーマパークについて、詳しくは「アジアナンバーワンのテーマパーク」の意味をご参照ください。
また、SDGsについても、外務省のHPで説明されています。
刀社の傑出したマーケティング力と大和証券グループ本社のソーシング能力および資金調達力を最大限活かし、ビジネスの成功確率を高め、日本経済の活性化につとめてまいります。
株式会社刀について
経営危機にあったユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)をわずか数年でV字回復させた立役者として広く知られる戦略家・マーケターの森岡毅が率いるマーケティング精鋭集団。2017年に設立、「マーケティングで、日本を元気に」という大義の下、数々のプロジェクトを推進しております。「丸亀製麺」との協業開始後わずか半年で業績回復、破綻した旧グリーンピア三木(現ネスタリゾート神戸)をわずか1年でV字回復させるなど、成熟市場やその地域に持続可能な事業を創る地方創生においても、早くも抜群の実績を上げています。
出典
株式会社刀と大和証券グループ本社の資本業務提携を発表しました。|株式会社 刀株式会社 刀(かたな)は世界初のマーケティングノウハウのライセンシングカンパニーです。
上記の刀の紹介文に出てくる
- USJ
- 丸亀製麺
- グリーンピア三木
を短期間でV字回復させた経緯や、どのような改革を行ったかについては、以下3つの記事でそれぞれ詳しく解説していますので併せてご参照ください。



森岡毅についてもっと知りたい
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現在、レゴランドが集客に苦心しているようです。
私の視点から見て、「森岡毅さんなら、きっとこのようにレゴランドを改革するだろうな」ということについて説明していきます。

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