【顧客満足度とは】イノベーションのジレンマ【高い企業Apple】

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【顧客満足度とは】イノベーションのジレンマ【高い企業Apple】
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顧客満足度とは何か理解していますか?

顧客満足度という言葉ほど誤解されている言葉はありません。イノベーションのジレンマ理論や、顧客満足度の高い企業Appleの例を踏まえ、顧客満足度とはどういう意味なのかをご紹介!利益を出したい経営者や営業マンは必見です!

イノベーションのジレンマ

 

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【顧客満足度】高い企業

顧客満足度が高い企業は、現在の会社の価値を示しています。しかし将来的な部分は、顧客満足度には反映されていません。というのは、顧客満足度は、その会社を衰退させる可能性もあるからです。

具体的に説明しましょう。

【顧客満足度】高い企業はイノベーションのジレンマに直面する

イノベーションのジレンマという理論があります。これはクレイトン・クリステンセン教授が確立した理論の一つです。

イノベーションのジレンマ

イノベーションのジレンマ

クリステンセン教授はハーバード・ビジネススクールで教授を勤めています。このイノベーションのジレンマという理論は、マーケティングの教科書に必ず出てくるような非常に有名な理論です。一言で言うと、顧客満足度を向上させようとして、企業はあれこれやっていくうちに、気が付いたら新興企業に出し抜かれてしまうというものです。さらに、巻き返そうと思っても自分の会社が巨大すぎて身動きできなくなってしまって、いずれ倒産してしまうという理論です。

この理論はあらゆる業界において共通しています。話を元に戻すと、顧客満足度が高い企業は顧客の満足するような目先の利益にばかり飛びつくような企業であるとも言えるし、必ずしもいい企業であるとは断言することができません。衰退していった大塚家具は、顧客が本当に求めているような商品を提供することができず買収されてしまいました。またmixi が提供していた日記も同様で、 Facebook に駆逐されました。店頭で販売している書店はオンライン書店 として販売しているAmazonに取って代わられてしまっています。

【顧客満足度】高い企業。イノベーションのジレンマを乗り越えたApple

一方でうまくいってる企業として、何10年も世界トップの座を譲らないような世界的企業は、顧客が自分でも気づいていないようなニーズを顧客に気づかせています。具体例を挙げるとAppleがその代表です。具体的に、Apple が開発したアップルウォッチを例に説明しましょう。初代Apple Watchが発売された当初、アップルウォッチは顧客からさほど人気を集めていませんでした。しかし、その後アップルウォッチは段々と人気を博していき、2017年ごろから一気に市場で人気を博すようになりました。そして2019年頃には、一般的な普通の腕時計や高級で時計などのシェアを大幅に減らし、アップルウォッチはスマートウォッチでトップの座に君臨するようになります。つまり、アップルウォッチこそが、まさに人々のニーズを掘り起こした例であると言えるのです。

他にもアップルウォッチが顧客の潜在的ニーズを掘り起こした例として、例えば最初は腕時計は、「時計さえ確認することができれば十分だ」との考えを人々に抱かれていました。しかしそのうちアップルウォッチは、時間を確認する以外にも様々なことができるということを人々は気づきます。例えばアップルウォッチで、

  • 音声入力でメモをしたり、
  • メールをチェックし音声入力で返信してみたり、
  • 1日の運動量を可視化してみたり、
  • 運動不足の時には運動しなさいと促してもらったり、

などと様々な使い方ができます。当初は腕時計を身に付けることによって顧客満足度を高めるためには、

  • デザイン性や
  • ブランド性
  • 機能性
  • 操作性

などを重視されてきました。しかし、アップルウォッチはデザインを設定により変えることができま。また機能性としても、文字盤に配置することができる機能等のカスタマイズが自由に可能です。例えば腕時計、一時期人気を博したGショックと違って、アップローチの耐久性はそこまで高くありません。しかし、アップルウォッチは

  • 水に濡れても平気だし
  • ある程度の外傷性にも耐えうるし、

必要最低限の性能は備えています。他にもアップルウォッチの腕時計のベルトを変更することによって、カジュアルにもフォーマルにもすることが可能で。つまり今までの尺度を変えてしまったのが、アップルウォッチなのです。

 

【顧客満足度】営業

色んな会社の営業マンがいますが、営業マンは顧客満足度を重視しているだけでは不十分です。顧客が潜在的に必要としているものは何かをいち早く汲み取り、そのニーズを満たすためには、どうすればいいのかを考えることです、そうすることで、イノベーションのジレンマに陥ることを回避することに繋がるでしょう。

顧客満足度 営業 古い

顧客満足度を最重要視する営業マンは、もはや古いと言っても過言でありません、例えば生命保険営業マンの例で考えてみましょう。顧客が望んでいるのは、今加入している保険よりも、より安い保険に加入したいと顧客が希望していたとします。その顧客は新しい保険がどのような保険なのかを理解していません。その結果、とにかく安ければいいという考え方に陥ってしまっているのです。そこで例えば新しい医療保険は顧客が知らなかった、就業不能という範囲までカバーできるということを教えてあげることにより、顧客が潜在的に持っていたニーズを満たすことができるということを知ります。また時としては医療保険に加入するのではなく、貯蓄することにより病気やケガに備えることができるという資産運用、つまり貯蓄性のある保険に加入したいというニーズを掘り起こしさえすれば顧客はもしかしたらリピート顧客になってくれるかもしれません。要するに顧客が望んでいるものを提案しているような営業ももはや古いため、顧客満足度を最重要視するのではなく顧客が気づいていないニーズをいち早く汲み取り、それに合致するような商品を提案してあげられるような営業マンになりましょうということです。そうすることで他者を圧倒する成果を出すことに繋がるはずです。

 

【顧客満足度】どうやって

では、顧客満足度はどうやって推し量ることができるのでしょうか、具体的には、顧客に聞いてみる必要がありますが、すべての顧客に尋ねる必要はありません。というのも、回答してもらった顧客の回答の90%以上は、役に立たない情報だからです。顧客の中でもロイヤル顧客と言われる、上位5%以内の顧客の意見をよく聞く必要があります。なぜなら、そこで得た知見を自らの営業の中に取り入れることにより、大きな売り上げ増につなげる可能性があるからです。このことを詳しく述べた書籍は、「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」という書籍ですので、詳しくは書籍をご参照ください。

具体的な顧客満足度を探る質問として、どうして、今回購入に至ったのかを深堀して質問をするのです。そこで得た知見は営業マンの立場からしてみれば、思いもよらなかったような回答を得られるかもしれません。

  • 顧客が本当に望んでいるものと、
  • 売る側が顧客が欲しがっているだろうと想定していること

は、結構かけ離れているものです。だからこそ、顧客満足度をどうやって推し量るのかというのは重要なのです。

 

【顧客満足度】ナンバーワン

顧客満足度ナンバーワンという言葉は全く価値がありません。なぜならば、顧客が求めているものただ深く考えることなく、ただ提供してるだけだからです。例えばAmazonの提供しているサービスを考えてみましょう、Amazonは当初書店をオンラインで販売する、単なるオンライン書店でした。しかし顧客へのサービスを徹底することにより、顧客が当初期待していなかったであろうサービスまで提供し、顧客満足度を押し上げていきました。具体的に言うと、Amazonが顧客の購入履歴を分析することで、この書籍を購入した顧客はこんな本を購入していますよと、AIが自動的に提案するサービスのことです。その結果、顧客が店員に聞くよりも精度の高い書籍の提案を受け入れるようになりました。

【顧客満足度】ナンバーワン 外回りの営業マンの例

次に外回りの営業マンの例で考えてみましょう。たまに自分の会社は顧客満足度ナンバーワンと主張している営業マンもいますが、何を元に言っているのか頭をかしげてしまいます。例えば顧客が満足しているものというのは実は、そのうちすぐに飽きてしまうことかもしれません。何をもってして満足するのかというのは制限されるべきでもないし、最終的にはその企業の利益に反映されるはずです。マーケティング業界の大御所であるハーバードビジネススクールの教授マイケル・ポーターも、ベストセラー書籍「〔エッセンシャル版〕マイケル・ポーターの競争戦略」の中で、どれだけ売り上げを伸ばそうと利益を出さなければ意味がないということを以下のような言葉で主張しています。

ビジネスにおける競争の本質は、利益をめぐる競争であり、業界が生み出す価値の分配をめぐる駆け引きである。

出典

ジョアン・マグレッタ;櫻井祐子.〔エッセンシャル版〕マイケル・ポーターの競争戦略(Kindleの位置No.763-764).早川書房.Kindle版.

 




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