民間の医療保険と公的医療保険(健康保険)の違い【高額療養費制度】

松葉杖と包帯を巻いた足 年金・保険戦略
民間の医療保険と公的医療保険の違い
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多くの人は、民間の医療保険と公的医療保険を混同してしまいがちです。

なぜならば、医療保険を使う機会がないので、実際に病気になってみないことには実感して理解することができないからです。

そこでそれぞれを理解するため、民間の医療保険と公的医療保険の違いを、具体的に説明していきます。

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民間の医療保険

民間の医療保険について説明します。

民間の医療保険と公的医療保険(健康保険)の主な違い

民間の医療保険と公的医療保険(健康保険)の主な違いを説明します。

民間の医療保険は、収支相等の原則により保険料は決まる

民間の医療保険の保険料は、加入する各被保険者毎に異なっています。

というのも収支相等の原則によって、

  • 職業
  • 年齢
  • 健康状態

などの危険率に対応した生命保険料設定がされているからです。

例えば一般的に言って、20代の人よりも70代の人の方が病気や怪我をする可能性が高いです。

なぜなら誰しも老化が進むに伴い、健康が損なわれる傾向があるからです。

加入は任意であり、保障額も契約者が自由に決めることができます。

しかし公的医療保険は国民皆保険と言われており、加入は義務付けられています。

また公的医療保険は保障額を自分自身で決定することはできません

民間の医療保険と公的医療保険の共通点

また、相互扶助の精神に基づいて、民間の医療保険は成り立っています。

相互扶助とは、一人は万人のために万人は一人のためにという考えによって、みんなでお金を集めて、困った人にお金を支払うという仕組みのことですです。

そのため、わずかなお金で大きな安心を得ることができます。

言い換えると、相互扶助の精神に基づいて、みんなが支えあって社会が成り立っていると言えます。

 

民間の医療保険のメリット

民間の医療保険のメリットを説明します。

担当者が付く

民間の医療保険のメリットは担当者がつくという点です。

一つの保険会社に置いて一般的な1人の担当者が付きます。

そのため医療保険の知識だけではなく、金融に関する様々な情報提供をしてくれるところがいいところです。

例えば医療保険に加入するべきかという意見は、ファイナンシャルプランナーからみて、家計がどのような状況だから、その医療保険が必要であるという風に根拠に基づいて提案してくれます。

公的医療保険に関しては、健康保険組合から契約者に対して、各一名の担当者を自宅まで伺わせて、住宅ローンの計算や子供の将来の学費を説明するなどといったサービスは行っていません。

保険を通じてお金に関する様々な悩み相談に乗ってくれるという点が、担当者がつく最大のメリットでしょう。

例えば医療保険に限らず、

  • 相続に関するアドバイスをしてもらえたり、
  • 子供の将来の学費は一人当たりいくらぐらい準備する必要があるのか
  • 老後に必要な資金は毎月どのくらいなのか

などを教えてくれたりします。

さまざまなニーズに沿った商品がある

民間の医療保険はさまざまなタイプの保険が存在します。

例えば、

などといった、公的医療保険だけでは不足しがちな保障や、対応不可能な保障範囲をカバーしてくれるのが民間の医療保険です。

そのため、それぞれの顧客のきめ細やかなニーズに沿った商品を検討できるという点は、民間の医療保険の大きなメリットです。

女性疾病特約の具体例

例えば、女性が乳がんで乳房を切除したとします。

その際、乳房再建手術を行ったとすれば、一部の治療は公的医療保険の適用外になる可能性があります。

しかし、がん保険に加入しており、さらに女性疾病特約を付加していたと仮定します。

その場合、主契約でがん保険の治療費が出るのに加えて、さらに女性特有のがん治療に対して給付金が受け取ることができます。

そのため、お金のことは気にせず、安心してがん治療に専念することができるでしょう。

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民間の医療保険のデメリット

加入する前に発症した怪我や病気がある場合は、

  • 保障されなかったり、
  • 保険料が高くなったり、
  • 一部の体の部位に、一定期間の不払い条件がついたり
  • 入院保障額の限度額が低く設定される

などといった、契約が制限される可能性があります。

しかし20年ほど前までは、条件付きの契約すら出来ない保険がたくさんありました。

そのため、現在はさまざまな条件を付けることによって、保険加入が柔軟にできるようになったので保険は進歩したと言えます。

条件付契約の例を挙げて説明します。

例えば胃に関する持病を持っていて、通院中であり、服薬中の人であれば、胃・肝臓・胆管・大腸などに対して、不払い条件が3年間付くなどです。

条件は病気の程度や服薬している薬の種類や量によって、民間の生命保険会社の医務査定部が決定するものです。

各社によって基準や条件はバラバラなので、どのような条件付契約になるのかは一概には言えません。

 

公的医療保険

公的医療保険について説明します。

公的医療保険のメリット

公的医療保険のメリットについて説明します。

公的医療保険は、高額療養費制度で高額な医療費は激減する

公的医療保険は、高額療養費制度で高額な医療費は激減するという点について説明します。

公的医療保険には高額療養費制度が存在します。

これは、健康保険が適用になる医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、超過した分を返金してもらえるというものです。(その際に、入院中の差額ベッド代や食事療養費などは、高額療養費の対象にはなりません。)

そのため、もし大きな手術や長期入院などをして、一か月間当たり数百万円の治療費がかかったとしても、高額療養費制度によって自己負担金額は大幅に減額させることができます。

例えば、30歳の男性で標準報酬月額25万円の人であれば、一か月当たりの医療費自己負担限度額は57600円です。

また、例えば医療費が一か月当たり200万円かかった場合で考えると、窓口で支払うお金は3割負担だとして、60万円を自己負担金額として支払います。

その場合、高額療養費として1942400円が払い戻されるので、実際の自己負担額は57600円で済みます。

より詳しく知りたい方は、こちらのリンク先を参照されてください。

高額な医療費を支払ったとき | こんな時に健保 | 全国健康保険協会
高額療養費制度を利用される皆さまへ
高額療養費制度を利用される皆さまへについて紹介しています。

障害者になってしまった時に、障害給付が受けられる

障害者になってしまった時には、障害給付が受けられます。

例えば、両目を失明してしまった場合、障害の程度が一級になるはずです。

その場合、障害厚生年金と障害基礎年金を同時に受け取ることができます。

詳しくはこちらのリンク先を参照ください。

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障害(補償)等給付の請求手続について紹介しています。

公的医療保険のデメリット

公的医療保険に加入するデメリットは、ほとんどありません。

なぜなら、日本で生活するにあたって最大のメリットは国民皆保険として、公的医療保険に加入することができる点だからです。

日本で仕事をするために来日している外国人の中では、民間の医療保険には加入するのに、公的医療保険に加入しないなどという誤った考えを持っている人もいます。

しかし民間の医療保険よりも公的医療保険の方が、様々な面で圧倒的に優れています。

そのため外国人で公的医療保険に未加入の方は、民間の医療保険よりも、公的医療保険に優先的に加入するようにしましょう。

しかし、決して民間の医療保険が劣っているわけではなく、公的医療保険でカバーできない部分を補完するものが民間の医療保険なのです。詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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