日本がコロナ第二波を恐れるべきでない理由を知りたいですか?
2020年7月23日の時点で新型コロナ第二波が来たと、様々なマスコミが報じていますが、反対の意見としてコロナ第二波を恐れる必要はないとの考え方をご紹介!
なぜ日本は経済を優先すべきか学びたい方必見!
日本経済を回復させるために実施されるGO TOキャンペーンについて、詳細はこちらの記事も併せてご覧ください。
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なぜコロナ第二波を恐れるべきではないのか?
経済学者の池田信夫氏は、日本が新型コロナ第二波を恐れるべきではないと、7月23日の新型コロナ新規感染者数の増加について以下のように主張しています。
東京都で7月23日に確認された新型コロナウイルスの新規感染者数が、366人になった。300人を超えたのは初めてで、小池百合子東京都知事は4連休の外出を控えるよう呼びかけた。これをマスコミが「第2波が来た」と騒ぎ、「緊急事態宣言をまた出せ」という人が増えているが、それは本当だろうか。
東京都で7月23日に新型コロナウイルスの新規感染者が急増してしまい、小池都知事は4連休の外出を控えるように呼びかけており、これをもってマスコミは第二波が来たと指摘しているとのことです。一例を上げると、大阪府知事の吉村知事も第二波を懸念しています。詳しくは「【大阪コロナ感染者増】吉村知事が第二波懸念【法改正・府独自条例】」の記事をご覧ください。
しかし結論を先に言ってしまうと、池田信夫氏は前述の通り、多くの人はコロナ第二波に対し過剰に反応しすぎているため、コロナ第二波を過剰に恐れずに経済を優先するべきであるとの主張を行っています。
では実際に、どのぐらい新型コロナウイルス感染者数が増加しているために第二波がきたと言っているのかを具体的に確認してみましょう。これまでの約二ヶ月間のコロナ感染者数の推移をグラフで見てみると、東京都の2020年5月27日から2020年7月25日までの新型コロナウイルス新規感染者数の推移は以下の通りです。
このグラフを見ると、7月に入ったあたりから新型コロナウイルスの新規感染者数は急増していることがわかります。その理由について詳細はこちらの記事をご覧ください。
また7月23日に東京都はコロナ新規感染者数で過去最高記録を記録した後にも、コロナ新規感染者数は依然として高止まりし続けています。従って、「東京都に新型コロナウイルスの第二波が来た」と言ったとしても、たしかに間違いではなさそうです。
ではなぜ池田信夫氏は「コロナ第二波を恐れるべきではない」と言っているのかと言うと、この記事では以下4つの理由から、経済を優先すべきだと主張しています。
- 病床数は十分足りており、医療崩壊の心配はないから
- 日本の死亡率が欧米より低いから
- 若者がPCR検査の陽性者数の大半を占めているから
- 新型コロナウイルスはインフルエンザ未満の風邪だから
それぞれを詳しく見ていきましょう。
病床数は十分足りており、医療崩壊の心配はないから
なぜコロナ第二波を恐れるべきではないのかという理由の一つは、病床数は足りてるから医療崩壊の心配ないという点です。この記事では具体的な数字に基づいて、以下のように説明されています。
東京都の重症患者18人に対して、確保された重症者用ベッドは100床。入院患者は916人だが、確保された病床は2800床と、いずれも余裕がある。陽性者数が急増すると過渡的には医療スタッフの手当が大変だが、医療崩壊の心配はない。
まず東京都で、確保された重症者用ベッドは100床に対し、実際にコロナ重症患者として入院した患者は18人にすぎません。言い換えると、たった18%しか重症者用ベッドを利用していないことになります。残りの82%の重傷者用の病床は未稼働のままで温存されている状況です。つまり、「新型コロナウイルスの第二波が来たから大変だ!緊急事態宣言を再度発令するべきなのではないか」とマスコミでこれだけ騒ぎ立てられているにも関わらず、病院のベッドはガラガラだということです。そのことから、 過剰報道がされているため、実際の医療事情は、コロナ患者により圧迫されていないと言える可能性があります。
次に、重症用ベッド以外の軽症者用等の病床も含めて見てみると、確保された全ての病床は2800床ですが、実際に入院した患者は916人にすぎません。言い換えると、約33%しか病床が利用されていない状況です。全病床の内で、残りの67%の病床は空室のままです。この点についても多くのニュースで報道されている内容と、実態がかけ離れている可能性があるということがわかります。したがって、確かに病床数は十分に足りているから、医療崩壊の心配をさほどする必要はないと言える可能性があります。さらに、
- 緊急事態宣言を再度発令するほどではないし、
- コロナ第二波に過剰反応すべきではない
という池田信夫氏の主張は正しいのではないかと思われます。
日本の死亡率が欧米より低いから
なぜコロナ第二波を恐れるべきではないのかという理由の2つ目は、日本の死亡率が欧米より低いからです。確かに日本の死亡率は欧米に比べて桁違いに低いので、コロナ対策で日本は成功していると言えます。例えば、日本人の消毒液の使い方や緊急事態宣言下でも罰則なし・学校再開でも上手くいっている理由等について、詳細はこちらの記事で詳しく説明しているのでご参照ください。
言い換えると、確かに池田信夫氏が主張するように、日本の死亡率が欧米より低いから、コロナ第二波を過剰に恐れるべきではないし、緊急事態宣言を再度発令するほどではないと言える可能性があります。
若者がPCR検査の陽性者数の大半を占めているから
なぜ日本はコロナ第二波を恐れるべきではないのかという理由の3つ目は、若者がコロナの PCR 検査の陽性者数の大半を占めているからとの理由です。
まず新型コロナウイルスの新規感染者数が増加している点について池田信夫氏は PCR 検査の数が増えているから、新規感染者数も増加していると以下のように指摘しています。
■ 問題は陽性者数ではない
そもそも東京都が発表しているのは「感染者数」ではなく「検査陽性者数」である。これはPCR検査(少数の抗原検査を含む)で陽性が確認された人の数だが、そのうち本当に感染して症状の出ている「患者」は何人いるのか、東京都の統計ではわからない。
7月22日のデータでは、入院患者916人のうち重症は18人である。これ以外に宿泊療養が156人、自宅療養が418人、調整中が470人だが、これはほとんど無症状と思われるので、おおむね半数が無症状と推定される。
4月に東京で陽性が増えたときは、37.5℃以上の発熱などの症状があった人が保健所に相談して検査を受けたので、ほぼ100%が患者だったが、6月から風俗営業の店などで無症状の人にも検査するようになり、6月1日には約1000人だった検査人数が、図1のように7月中旬には毎日4000人を超えた。
検査が4倍に増えたら陽性が増えるのは当たり前で、6月初めには毎日20人前後だった陽性者が、その10倍以上に増えた。この検査は臨床的には意味があるが、サンプルが大きく変化したので、感染状況を判断する材料にはならない。
4月上旬に東京で毎日200人以上の陽性者が見つかったときと今回の最大の違いは、その年齢層である。3月から4月にかけて検査したのは有症者だったので、半分以上が80歳以上の高齢者だったが、今回は60%が30代以下で、無症状の人が多い。
検査陽性率は1.9%から6.7%に上がったが、この「陽性」の基準(カットオフ値)はウイルス5個である。つまり検体の中にウイルス(あるいはその残骸)が6個以上あれば陽性と判定されるので、大部分は症状が出ない。
この程度を基準にすると、これからもたくさん陽性が出てくるだろう。そのほとんどは風邪を引いてなおるだけなので、行政が介入する必要はない。問題はコロナで死亡する人がどれだけ増えるかだ。
まず感染者数と検査陽性者数は異なっていると主張しています。具体的にいうと、後者の「検査陽性者数」とは、PCR 検査で陽性が確認された人の数を指しています。たとえ検査結果が陽性であったとしても、2020年7月中旬の PCR検査を行った際はそのうちの半分が無症状患者であり、 なおかつその大半を新宿歌舞伎町のホストなどの水商売系の若い人たちが占めているので、東京都の新型コロナウイルスの感染状況を判断する材料にはならないと言っています。したがってコロナの第二波が来たとしても、過剰反応をするべきではないとのことです。
PCR 検査数を増やせばコロナ新規感染者数も増加するということについて、詳しくはこちらの記事をご参照下さい。
また若者は相対的に新型コロナウイルスの致死率が低く、重症化しない傾向があるという点についてはこちらの記事をご参照ください。
新型コロナウイルスの「発熱」の初期症状について、詳細はこちらの記事をご覧ください。
新型コロナウイルスはインフルエンザ未満の風邪だから
なぜ日本はコロナ第二波を恐れるべきではないのかという理由の4つ目は、新型コロナウイルスはインフルエンザ未満の風邪であるためというものです。
池田氏は以下のように言及しています。
日本では新型コロナはインフルエンザ未満の風邪だと考えてよい。昨シーズンは1176万人が感染し、今シーズンの患者は728万人と推定されている。
今年のインフルエンザ患者は昨年より450万人少なかったが、それでも新型コロナの感染者2万6000人の280倍である。致死率は新型コロナより低いが、それでも死者は毎年3000人程度と推定され、図3のように1月のピーク時には新型コロナよりはるかに多い。
2019年はインフルエンザに1176万人が感染し2020年のインフルエンザ患者は728万人と推定されています。つまり2020年のインフルエンザ患者は2019年よりも450万人少なかったのですが、それでもインフルエンザ患者数は新型コロナウイルスの感染者数2.6万人の280倍にものぼる患者数です。もちろんインフルエンザにかかった患者の致死率は新型コロナウイルスより低いですがそれでもインフルエンザによる死者は毎年3000人程度と推定されていて、ピーク時の1月は新型コロナウイルスよりもインフルエンザウィルスによる死者数の方が多いとのことです。
だからこそ、新型コロナウイルスに過剰反応しすぎであり、例えば
- 緊急事態宣言を再度発令したり
- 第二波を過剰に恐れる
必要はない、との主張を池田氏は行っていますが、その主張はいささか間違いではないのではないかと感じられます。
インフルエンザと新型コロナウイルスの違いについて、詳細はこちらの記事をご覧ください。
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