「営業の成果を最大化するためのコツ」を知りたい経営者やビジネスパーソンに向けた記事です。
大部分の人は営業とマーケティングを混同しており、そのせいで多くの人や会社が廃業に追いやられています。
そこで営業とマーティマーケティングの理想的な業務比率を説明していき、なぜマーケティングが営業よりも重要であるのかを説明していきます。
理論編
営業とマーケティングの違い
営業というのは、顧客に商品の具体的な内容を説明する行為をいいます。
一方でマーケティングというのは、顧客が商品に興味があるかどうかを見極める作業です。
マーケティングを行うことで、営業する必要性すら無くすこともできます。
足を止まらないように工夫すれば、大きな成果をあげることができる
営業職の新人は、ほとんどが何をすればいいかわからなくて、足が止まってしまって失敗するケースが多数です。
例えば「見込み客を探してこい」と言われて、どう探せばいいかわからなくて立ち往生してしまうのです。
どう探せばいいかわからなくて立ち往生してしまうということであれば、裏を返せば見込み客を探す手段を一つに絞り、その方法を愚直に継続することが成功するカギでもあるとも言えます。
そのため、少しでも早い段階で、どの方法で新規開拓を行うのかを一つだけなんでもいいので決める必要があります。
とにかく足を止めないことが重要です。
そのためには、足が止まらないような工夫を凝らすことが必要であり、単純に足が止まらないようにしさえすれば、大きな成果をあげることもできます。
例えば新規開拓のためにせよ、既契約への追加契約のためにしても、1件1件電話をかけるとしたら、ある程度そのリストをまとめ上げておくべきです。
なぜならリスト化した上で電話をかけなければ、次にどこに電話するのか、今までどこに電話したのかをいちいち考えるために作業が止まってしまい、生産性が下がるからです。
言い換えると、前もって空いた隙間時間に誰に電話をするかを全てリストアップしておきさえすれば、大きな成果を挙げられます。
営業とマーケティングの理想的な業務比率
営業職の業務においては、スピード勝負の場合もあれば、スピードではなく質が求められる場面もあります。
それを見極める必要もあるのですが、業務効率の点で円滑に仕事が回っているかを考えるため、あなたの業務全体を見渡してみましょう。
営業とマーケティングの理想的な業務比率ですが、この理想的な業務比率はどんな業種であれ守る必要があります。
理想的な業務比率は、営業2割に対してマーケティングが8割です。
これを守りさえすれば、大方の営業職は成功します。
どんなに営業が苦手な人であれ、放っておいても成功するのです。
それにもかかわらず、このマーケティングと営業の比率が逆転することが良いことであるかのようにダメな営業マンは考えてしまい、足が止まってしまうのです。
営業がうまく行っていない人は、余計なことを考える必要はありません。
成果に対し、営業(How)は2割、マーケティング(Wha)は8割の影響を与える
どうやるべきか(How=営業)ではなく、何をするべきか(What=マーケティング)を明確にすることの方が重要です。
なぜならば、どう上手くやるべきかを意識したところで、成果は大して向上しないからです。
例えば、顧客に商品の説明を上手くできるようにプレゼンの練習をしたとしても、業務全体のたった2割である営業に対して練習をするだけなので、成果に与える影響は小さいです。
それよりも、業務全体の8割を占めるマーケティングを伸ばした方が、成果に与える影響は大きいです。
例えば、
- 誰に対してやるのか(Who)
- いつやるのか(When)
- なぜやるのか(Why)
- 何をやるのか(What)
などを明確にすることで、業務全体の8割を占めるマーケティングを向上させるカギに繋げることができるはずです。
学習編
マーケティングは実戦でしか身につかないので注意
しかし注意点があります。
マーケティングは勉強したとしても大した効果は上がりません。
なぜならば、マーケティングは実戦でしか知識を身につけることができないからです。
言い替えると、知識をアウトプットをすることで初めて身につくのであって、インプットを最小限にとどめるべきであるとも言えます。
そのため、あなたが業務に関する知識を学ぶことよりも、業務で活かすことを優先すべきです。
「知識は少なく、成果は高く」
アウトプットを重視すべきであるにもかかわらず、多くの社会人は勉強をする時間の方が、実践する時間よりも長いです。
というのも、例えば営業の仕事であれば大体3年、例えば半分程度の営業員は退職してしまうからです。
そのため半年間の仕事の時間に対して、もし学生時代から資格勉強などを繰り返していたとしたら、たった半年のために勉強を1年かけてやったら絶対に割に合わないはずです。
勉強はせいぜい1週間で終わりにしましょう。
そして勤続年数が増えるにしたがって勉強の量を増やしていけばいいのです。
最初に勉強から始めるから失敗に終わるのです。
結果を出しつつ、勉強すればいいのです。
結果が出ていない状態で勉強をしていてもモチベーションを維持することができないので、勉強するのがバカらしくなってきて仕事自体を辞めてしまう可能性が高まります。
そのため、「知識は少なく、成果は高く」を標語にして資格勉強や業務に取り組むようにしましょう。
マーケティング力は伸ばしにくいが、どの業界でも重宝されるので費用対効果が高い
繰り返しになりますが、マーケティングの知識を身につけるために勉強をするのであれば良いですが、営業の知識を身につけるための勉強は不要です。
というのも、どんなに営業の知識があっても断ってくる顧客が必ずいるからです。
そもそもニーズがない顧客に、どれだけ膨大な知識をもって接客に挑んだとしても、契約に至ることはありません。
そのため、どれだけ専門的な知識を身につけて営業をするかよりも、その顧客にニーズがあるかどうかを見極める能力(マーケティング力)を身につけることを優先するべきです。
前述の通り、マーケティングの能力は実戦を通すことでしか身につかないので、向上させるためには多くの経験をこなす以外ありません。
しかし、ひとたびマーケティングの知識を身につけることに成功すれば、転職しても他の業界に移っても、どんな分野であれ必ず飯を食っていくことができます。
マーケティングの能力はなかなか身につかない代わりに、どんな業界でも重宝されるのです。
そのため、地道にマーケティングの失敗を積み重ねて、マーケティング能力を伸ばすようにしましょう。
裏を返せば、営業の能力は転職してしまえば、その商品知識などは失うことになるので、費用対効果が低いです。
しかしマーケティングの能力に関しては、どんな業界でも応用可能なので、費用対効果が極めて高いです。
そのためビジネス書などを参考に、マーケティングの分野を前もって勉強しておくことも必要です。
凡人は失敗を積み重ねなければ、マーケティング力を身につけられない理由
USJをV字回復させた森岡毅さんも、マーケティングの能力を伸ばすためには、失敗を積み重ねなければいけないと著者の中で主張しています。
森岡さんほどの優秀な人ですら多くの失敗を重ねてマーケティングの能力を伸ばしたので、私たち凡人は森岡さん以上の失敗を積み重ねなければ、マーケティング能力を身につけることは難しいはずです。
そのため、今すぐマーケティングの失敗経験を重ねることに専念して、営業は後回しにしましょう。
参考文献
まとめ
「安易に営業をする人は愚者、マーケティングができる人は賢者」
営業は安易に誰にでもできますが、マーケティングの仕事は頭がいい人しかできません。
「安易に営業をする人は愚者、マーケティングができる人は賢者」とも言い換えることができるかもしれません。
営業力を向上させる以前に、マーケティング力の向上に専念してください。
というのも、営業の能力は結果に及ぼす範囲が限定されています。
しかしマーケティングの分野に関しては結果に及ぼす影響が極めて大きいです。
例えば、「一つの商談を契約に至らせるように説得する能力」が営業力だとすれば、マーケティング力は「高い契約単価なのに、努力せずに契約に至る顧客を集める能力」を指します。
つまり、マーケティングの方が大きな影響力を持ちます。
人を説得している暇があれば、「説得不要で大きな契約に繋がるマーケティングの能力」を伸ばした方がよっぽど割に合うし、時間の節約にもなるはずです。
あなたが不老不死ではなく、人生が有限である限り、マーケティング能力を伸ばした方が得策と言えそうです。
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