本質を見抜くにはどうすべきかを知りたいですか?
多くの人は問題解決に単に着手しているだけで、根本的な問題解決を後回しにします。
その結果、問題が繰り返し再発してしまいます。
そこで、本質とは何かという意味や考え方を踏まえて、本質を見極めることで得られるものを説明します。
生産性を向上させたい経営者やビジネスパーソンは必見です。
本質を見抜く
本質を見抜くことについて説明していきます。
本質を見抜くことの意味
本質を見抜くというのは、物事の性質を見極めることです。
多くの人は問題解決になんとなく着手しているだけであり、根本的な問題を解決しなければ再度問題が発生し続けてしまいます。
つまり本質を見抜くことは2度手間を減らし、取り組みを生産的にしてくれる特効薬です。
ロジカル・シンキングや問題解決について学びたい方は、書籍「イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」」がオススメです。
本質を見抜くには
本質を見抜くにはどのようにするべきかを説明します。
熟考する
本質を見抜くには、熟考することが必要です。
よく考えることで本質に近づくことができます。
そのために頭を使って知恵を搾り出すことです。
そうすれば、自分でも思いがけない幸運に巡り合うことができるはずです。
しかしただ考えるのではなく、仮説を立てて熟考しましょう。
具体的な仮説の立て方は、書籍「仮説思考―BCG流 問題発見・解決の発想法」が分かりやすく説明されているのでオススメです。
スキルが必要とされる
また、本質を見抜くにはスキルが必要とされるので、本質を見抜くための練習が必要です。
一回で本質を見抜ければいいですが、多くの人はそう簡単に本質を見抜くことができません。
そのため多数のトライ&エラーを繰り返した後に本質を見抜く技術が磨かれていくはずです。
以下に具体的なスキルについて説明します。
疑いの目を持つ
本質を見抜くには、原因は他のところにあるのではないかと疑いの目を持つスキルを磨くべきです。
このことを、MBAの考え方で言うと、クリティカル・シンキングとも言えます。
問題に対し、「本当にそうなのか」と前提条件を疑うことにより問題の本質に目を向けるきっかけになります。
クリティカル・シンキングについて、詳しくはこちらの記事で説明していますので、参考にされてください。

問題を再定義し直す
本質を見抜くとは、角度の違う面から問題を再定義し直す行為であると言えます。
問題を再定義し直すことによって、一見すると気がつかないようなところが本質であり、問題の本質に気がつくことすらあります。
問題を再定義し直すことを、ゼロベース思考とも呼びます。
また、ゼロベース思考を徹底することによって見えてくる本質は、時として人を驚かせることがあります。
今まで気が付かなかったの何故だと発見者に対して周りが驚嘆するのです。
ゼロベース思考によって問題を再定義し直し、物事の本質を見抜ける人は、周りから重宝されます。
その結果さまざまなメリット得ることができるので、いかに物事の本質を見抜くことができる人に成長できるかが、社会において重要なことであると言えます。
ゼロベース思考を磨きたい方は、書籍「新版 問題解決プロフェッショナル」をご参照ください。実際のビジネスに即した内容で、分かりやすく書かれています。
リラックスする
本質を見抜くにはリラックスする必要があります。
というのも、本質を見抜くには時間もかかるし、忍耐力も必要とされるからです、問題の本質が見抜けずに終わるリスクもあります。
そのため問題解決に取り組むことと同様に、本質を見抜くにはリラックスするようにしましょうその際に例えばマインドフルネスなどを用いて短時間で効率的にリラックスできるコツを体得するのが効果的です。
マインドフルネスについては、こちらの記事で説明していますので、参考にされてください。

本質を見抜く具体例
本質を見抜く具体例を挙げて説明します。
不登校になった小学生の根本的な原因
例えば学校に登校しなくなった小学生を例に挙げて説明します。
その少年が学校に登校しなくなった理由は様々なことが考えられます。
例えば、
- 学校の友人にいじめられたから学校に行きたくなくなったであったり、
- 体調が悪いから学校に行きたくなくなった
などです。
しかし根本的な問題の本質を見極めるように考えると、もしかしたらその少年の家庭内にも問題があると目を向けることができます。
例えば父親がアルコール中毒であったとします。
それが原因で家庭が崩壊している場合、少年は友人に対してコミュニケーションを上手に取れなくなってしまった可能性もあります。
その場合、友人との関係を改善することによって問題解決に至るのではなく、家庭の問題を解決することを優先することで問題を解決することができるはずです。
つまり、根本的な問題解決に取り組まない限り、問題を繰り返すばかりであり、再発を防ぐことはできません。
仕事の本質を見抜くことで生産性向上
仕事の本質を見抜くことで、生産性が向上する例を挙げて説明します。
ある人の所属する営業部の生産性がなかなか上がらなかったとします。
その原因は何かと考えた時に、顧客に対する接客トークに問題があるのではないか、と考えたとします。
そして、そのことに、改善案を出し合い、みんなで取り組みを行ったとします。
しかし、実は仕事の本質とは、活動量が原因でうまくいかないことがほとんどです。
つまり顧客に何を話すかではなく、どれだけ多くの顧客と話をするかが問題であって、そもそも問題は何かと話し合ってる時間自体が無駄になっている可能性を疑うべきです。
無駄な時間を省いて顧客開拓時間に充てることにより、問題が解決するのです。
これは営業に限った話ですが、他の業務においても似たような特性があります。
つまり根本的な問題が何なのかを見誤ることによって、問題が解決するどころか、悪化する可能性すらあります。
本質を見抜くことで得られるもの
本質を見抜くことで得られるものについて説明します。
やるべきことを減らすことができる
本質を見抜くことにより、やるべきことを減らすことができます。
例えば仕事であれば、作業を簡略化することができ、人件費を安く抑えることができます。
また家庭内であれば本質を見抜くことで、子供に対してより良い接し方ができるようになるでしょう。
つまり、仕事であれ家庭であれ、本質を見抜くことによって様々なメリットが得られるものです。
かの有名なアップル創業者のスティーブジョブズも、やるべきことを最小限に削り取ることで、本質を見抜く天才です。
詳しくは書籍「Think Simple ―アップルを生みだす熱狂的哲学」をご参照ください。
ゆとりが生まれる
本質を見抜くことでやるべきことが減り、ゆとりが生まれます。
何故かと言えば、二度手間を減らしたり、モチベーションを高く維持することができるからです。
本質を見抜くと作業効率が上がります。
例えば前述の通り営業で仕事上の成果を出せない問題を解決するためには、活動量を増やすべきです。
活動量を増やすことにより、仕事を効率的にこなすことができれば
- 早く仕事から帰ることができたり、
- 周りから褒められたり
するので、時間的にも精神的にもゆとりが生まれます。
つまり本質を見抜くことで得られるものの代表は、ゆとりであるといえます。
お金を得られる
本質を見抜くことでお金を得ることができます。
例えば Facebook が成功したのは、人間がインターネットを使ってコミュニケーションを図るようになるはずだという顧客の根本的なニーズを汲んだからこそ、ここまで世界的な大ヒットを記録しているのです。
Facebook CEO のマークザッカーバーグ社長は巨万の富を築きました。
マークザッカーバーグがもし人間の本質に気づかずに Facebook を立ち上げていなければ、今頃世界はインターネットでコミュニケーション取り合いたいと言う人間の本質に気づかないままでいた可能性があります。
そのため本質を見抜くことでお金を得ることができると言えます。
うまくいかない理由を理解することがきる
本質を見抜くことにより、なぜ自分がうまくいかないのかを理解することができます。
例えばマクドナルドでハンバーガーの調理をする仕事を考えてみましょう。
その仕事の本質は、顧客が満足するサービスや食事を提供することです。
そのため、どれだけ早く顧客にハンバーガーを提供することができるか、ばかりに気を取られて
- 衛生面がおろそかになっていたり、
- 接客態度がおろそかになってしまっていたり
すれば顧客満足度は低下するはずです。
そこで例えば手指の消毒を欠かさないことであったり、ハンバーガーに挟む具を間違えたりせずに適切に製造するなど与えられた仕事を丁寧にこなす必要性があります。
またハンバーガーの製造だけではなくとして手が空いた時には別の業務をこなす必要があります。
そんな時にも接客も気遣いを忘れずに、顧客に笑顔で接するべきです。
このように、顧客が何を望んでいるのかという本質を見抜くことによって、少しぐらい顧客にハンバーガーを提供するまでの時間がかかっていたとしても、顧客目線で接客をすることで顧客満足度は上がるはずです。
ここまで本質を見抜くコツについて説明しましたが、さらに詳しく学びたい方は、ベストセラー書籍「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」もおすすめです。
自分にとって何を優先すべきかが身につきます。
コメント