森岡毅さんの「戦略的フレームワーク」について知りたいですか？
「戦略的フレームワーク」とは、
- 目的
- 戦略
- 戦術
の三つの区分に分けて計画を立てることをいいます。
戦略的フレームワークの良いところを活かすためにどうすべきかを踏まえて、身近な例に当てはめて説明します。
マーケティング関係者や経営者は必見です。
戦略的フレームワークとは
USJ をV字回復させた森岡毅さんが著書の中で説いている、戦略的フレームワークを説明していきます。
目的・戦略・戦術
森岡毅さんは目的・戦略・戦術と三つの区分に分けて戦略策定を行います。
森岡毅さんの戦略に関する考え方は、「クラウゼヴィッツの戦争論」を元にしています。
「クラウゼヴィッツの戦争論」について、詳しくはこちらの記事で説明していますので、ご覧ください。
森岡毅さんはまず、目的というのは、「そもそも最終的なゴールは何か？」という目的を数値を織り込んで策定します。
次に、戦略というのは「最初に決めた目的を達成するために、どこに資源を集中させるか？」というものです。
この戦略を作成するためには、奇抜なアイデアが必要になります。
最後に、戦術は「戦略をさらに具体的にしたもの」です。
戦術も戦略と同様に、奇抜なアイデアによって実現していくべきものです。
このように考えてみると、三段階に区分して、より具体化していく方法が森岡毅さんが主張する戦略的フレームワークと言われるものです。
しかし、この戦略的フレームワークには、弱点があると森岡毅さんはベストセラー著書「ＵＳＪを劇的に変えた、たった１つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」の中で述べています。
それは、それぞれの候補となる選択肢を具体的な戦術に落とし込まなければ、より良い選択肢を選ぶことはできないという弱点です。
言い換えると、表面だけ選択肢を複数並べるだけで根拠がなければ、その選択肢を選ぶことでマイナスに作用する可能性もあるということです。
以下に具体的に説明します。
具体例 (戦略的フレームワークを使った立案例)
戦略的フレームワークに基づいて「目的・戦略・戦術」に分類して計画を立てる例を、私なりに想定して以下に示していきます。
目的の例
例えば、あなたがコンビニのオーナー経営者だとします。
まずは目的の設定から始めます。
例えば「1ヶ月の売上を◯◯万円以上あげる」という数値で目的を策定します。
その際に集客に必要なコンビニのフロア面積があるか、地域周辺の人口分布がどのくらいかということを検討して売上目標を設定します。
戦略の例
次に、戦略としては、子供向け商品を多く設置していくという戦略を立てるとします。
その戦略の根拠となるのは、例えば近所に保育園があるということを挙げたり、近所に子供が多く住んでいるということを挙げます。
さらに、現在の資金の範囲内で出来るアイデアでなければならないという条件を策定します。
最後に、既に持っている資産との相乗効果を高めるアイデアを優先するように候補を絞り込みます。
戦術の例
戦術として、お菓子を推奨するエリアを工夫して目立たせたり、見やすくするというアイデアを出したとします。
そして店員は子供連れの夫婦に対して「美味しいお菓子を一ついかがですか？」と、ついで買いを促すという戦術を作成します。
その戦術を実際に行なってみた結果以前と比べてお菓子の売り上げはどのくらい上がったのかを比較して逐一分析します。
ここまでくれば、「子供連れの親子が、お菓子を購入しやすくするように促す」という戦略的フレームワークの出来上がりになります。
森岡毅さんの目的・戦略・戦術の考え方について、詳しく学びたい方は、著書「ＵＳＪを劇的に変えた、たった１つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」をご参照ください。
早急な意思決定の重要性
森岡さんは、戦略を策定する上で、意思決定をどれだけ早くできるのかを意識していると著書の中で主張しています。
- 「タイミングを逸してしまった場合に損をするリスク」と、
- 「情報が不足している段階で早く決めすぎ、的外れな結論に至ってしまうリスク」も、
それぞれ同じようにあると言っています。
また大事なのはそれぞれどちらのリスクも理解した上で今決めるのか、今決めないのかを選択することが重要だと述べています。
確かに、戦略的フレームワークの良いところを活かすためには、即断即決が必要になってくると思われます。
たとえ最終的に一つの案の候補へと絞り込めなかったからといって、それがマイナスに働くというわけではありません。
なぜならその三つという案に絞り込めたわけですから、闇雲に全てを試しているよりも、早く効果的な答えにたどり着くことができるのですから、大きな一歩となるはずです。
戦略的フレームワークについて、詳しく知りたい方は森岡毅氏の著書「ＵＳＪのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか？」をご参照ください。
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