スタートアップとスモールビジネスの違いを知りたいですか?
多くの人は
- スタートアップと
- スモールビジネス
の違いを説明することができません。
また、起業を志す人の起業アイデアの大半は、起業の科学の著者である田所雅之さんの言うスモールビジネスである可能性が高いです。
それぞれの起業形態を区別できるようになることで、
- あなたが起業する不安を減らし、
- 起業してみたいと考えるきっかけ
にしていただければ幸いです。
また、各起業の種類における成功事例を知りたい人は必見です。
スタートアップとスモールビジネスの違い
スタートアップとスモールビジネスの違いを説明します。
スタートアップとスモールビジネスの違いは、既に存在するサービスかどうか
スタートアップとスモールビジネスの違いとは、既に存在するサービス(製品)の種類かどうかという点です。
メルカリの例
例えば、ユニコーン企業であるメルカリを例に考えてみましょう。
- メルカリはSNS 風にいいねボタンを押したり、
- 値下げ交渉をしたり
などの、出品者と購入者の相互コミュニケーションを図るという点は、まだ存在していないサービスでした。
それが受け入れられたため、ここまで一般大衆層から支持されているといえます。
つまり、既に存在するサービスではなかったため、メルカリはスタートアップ企業と分類することができます。
スタートアップのリスク
スタートアップを起業することは、スモールビジネスと比べてハイリスク・ハイリターンなので、事業に失敗して倒産してしまう大きなリスクを持っています。
また事業が軌道に乗る確率がスモールビジネスと比較して低いので、経営者は精神的にもつらいです。
そのためスタートアップ企業を立ち上げようと思うのであれば、それなりの覚悟と綿密な計画が必要です。
起業の科学
田所雅之さんは著書起業の科学において、スタートアップとスモールビジネスの違いについて、分かりやすくうまく説明しています。
スモールビジネスは市場が存在することがすでに証明されていて、スタートアップは市場が存在していません。
そのためスタートアップ企業の創業当初は大赤字が続き、あるタイミングで一瞬で大幅な黒字へ転ずる可能性があります。
しかし、大半のスタートアップ企業はうまくいかずに倒産していきます。
一方で、スモールビジネスというのは創業当初から黒字が続く可能性があり、スタートアップと比較したら大した利益を得ることができません。
その反面、倒産する可能性は低いというのがスモールビジネスの業態です。
”スモールビジネスは既に存在する市場で戦いますが、スタートアップの場合はそもそも市場が存在するかどうかわからないところからスタートします。”
”市場が存在することが確認されていない不確実な環境の下で競争が行われタイミングが非常に重要である”
引用元
田所 雅之. 入門 起業の科学 (Kindle の位置No.626-627、664). 日経BP社. Kindle 版.
「5年後にスタートアップを起業する夢」を友人に説明する具体例
もしあなたが5年後に起業を志しており、スモールビジネスではなく、スタートアップを目指しているとします。
そこで、あなたが友人に対し、5年後に起業したいと志していると打ち明けた時に、きっと友人はあなたに対して、「具体的にどんなビジネスで起業するつもりなの?」、と質問をすることでしょう。
その際に、田所さんの言葉を借りて、以下のようにあなたの知人に説明しましょう。
「私が起業したいのは、この世にまだ存在していないビジネスを立ち上げてみたいんだ。
例えば、既に存在している飲食店や花屋さんやスーパーマーケットなどは、私が起業したいことではないんだ。
そうではなく私が起業したいのは、この世にまだ存在しないサービスや製品を作りたいから、5年後にどのようなビジネスで起業するのかを今説明することはできないんだよね。
例えばインターネットが発達していなかった20年前に、 Facebookやメルカリ というサービスを立ち上げたいと周りに話したとしても、周りの人はそれがどのようなサービスなのかは分からないはずだよね?
私は Facebook やメルカリみたいに、社会に大きな影響を与えるビジネスを起こしたいんだ!」
などと友人へ回答すれば、スタートアップの概要はきっと伝わるはずです。
資金調達
田所さんの本を読んで納得したのは、資金の出し手という点です。
ベンチャーキャピタリストなどの機関投資家が株式を購入し、投資するのがスタートアップです。
一方で、銀行がお金を融資するのはスモールビジネスです。
この点がスタートアップとスモールビジネスの大きな違いと言われると、私は納得してしまいます。
つまりスタートアップ企業は規模が大きいので、一般の個人がお金を出すことはほぼ不可能であるぐらいに成功確率が低いビジネスです。
しかし未開拓分野で本当に成功した場合、一瞬で莫大な利益を得ることができる「一人勝ち企業」へと成長する可能性があるというのがスタートアップ企業です。
日本での成功例を挙げると、メルカリやスマートニュースなどが挙げられます。
起業形態の事前選択は不要な理由
スタートアップを立ち上げようか、それともスモールビジネスを立ち上げようか、と悩む必要はありません。
なぜなら、起業後に過去を振り返ってみた時にそれぞれを分類できるものであって、起業する前にどちらにしようかと決めずに成功する可能性もあるからです。
Facebook創業時の例
具体例を挙げて説明します。
Facebook の創業時に、マークザッカーバーグ社長は大学生でした。
ハーバード大学で学生向けにシステムを作り上げたのがきっかけで、どんどん規模を大きくしていったのが、世界に誇るスタートアップ企業の成功ストーリーです。
もともとマークザッカーバーグ社長が、スタートアップ企業を作ろうと考えて Facebook のシステムを構築したわけではないです。
最初は趣味の一環で立ち上げたものだったのに、気がついたら世界に誇る IT 企業にまで成長したというものです。
そのためfacebookは気がついた時には大きく成長していてスタートアップ企業になっているものであって、最初からスタートアップ企業を目指して起業したというものではありません。
そのため、あなたも必ずしも起業形態を事前に選択する必要はありません。
他の起業家の例については、こちらの記事をどうぞ。

リーダーに求められるスキル
田所さんが主張されるようにスタートアップとスモールビジネスでは、リーダーが求められるスキルは異なります。
例えば、市場において0を1にするのと、1を100にするのとでは経営の方法は異なります。
それぞれのリーダーに求められるスキルとして、スモールビジネスに比べてスタートアップは、正しい解答が存在しない場面が多いのでユニークさが求められるでしょう。
また、スタートアップはコンプライアンスの面でより気をつけなければ、経営の規模拡大をした際に足元をすくわれてしまう可能性も高いと言えます。
しかし、局地戦で戦うマーケティング戦略や、売上だけではなく利益を出すことが重要であることなど、経営の基本原則はどちらも同じです。
つまり、スタートアップとスモールビジネスの言葉の違いはあるが、それぞれの経営が成功する鍵は同じであると言えます。
参考文献
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