森岡毅流のMECEに分類する定性分析によって、マーケティングを成功させるコツを知りたいですか?
もちろん、森岡毅さんは高等数学を用いたことで、USJの業績を立て直したことに間違いありません。
しかし、実は定性分析を大いに活用したからこそ大成功を収めたのです。
定性分析を必要とする、経営者やビジネスパーソンは必見です。
定性分析
森岡毅さんによる、定性分析について説明します。
著名なマーケターである森岡毅さんが、統計学を用いてUSJの立て直しに成功しました。
確かに、森岡さんは定量分析によって業績を立て直したことに間違いはありません。
しかし、実は定性分析を大いに活用したからこそうまくいったのです。
そこで森岡毅さんが行う定性分析について、詳しく説明していきます。
なお、定量分析については「確率思考の戦略論」で詳しく述べられています。
詳しくは森岡毅さんが定量分析を実践していることを説明する、こちらの記事をご参照ください。

MECEのフレームワーク
森岡毅さんによる、MECEのフレームワークについて説明します。
そもそも、森岡さんは定性分析が得意なので、定量分析を用いずともアイデアを捻り出して大きな成果をあげることができます。
それなのに、定性分析に加えて定量分析まで行ったので、さらに大きな成果を残すことができたと言えます。
具体的に言うと、森岡さんはまず定量分析を行い、どこに宝が眠っているのかをある程度絞り込みます。
その後に、宝を狙って定性分析で穴を掘り進めて行くのです。
つまり、どちらか片方が欠けていたら、ここまでの成功はなかったはずです。
定性分析を行うということは、MECEに分類して分析するということです。
MECEというのは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略で、「重複なく・漏れなく」という意味です。
「MECEのフレームワーク」を、森岡毅さんの著書「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」では、「宝探しのフレームワーク」と呼び、以下のように述べられています。
数学的に頭を使わない人は、例えばこんな風に仮説を考えてしまいます、「子供連れファミリーの集客が下がっているのか?あるいは女性の集客が下がっているのか?」、それじゃダメなんですね、なぜなら足して100にならないからです。
女性と子供連れファミリーには「重なり(母親)」がありますし、ファミリーでない男性が視界から落ちているから100にならない。この重なりは非効率を生み、視界落ちは宝を見失う可能性があります。数学的に頭を使う人ならこんな仮説を立てます。「男性の集客が下がっているのか、女性の集客が下がっているのか?」「11歳以下の子供の集客が下がっているのか?12歳以上の集客が下がっているのか?」~中略~
これらは、それぞれ足すときちんと100になりますね。ですから、子供連れファミリーを調べて本当に顕著に下がっているなら、その原因(=宝)を探し出せればOK、見つからなかったらもう一方のどこかに宝が埋まっていることが明らかになるのです。そしてもう一方の畑を区分けする仮説を立てて、その一方を調べていくことになります。それを繰り返していけば、この人はいつか必ず宝のありか(問題の原因)に辿りつくことができるようになります。
引用元
USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 著者 森岡毅
アイデアの神様を呼ぶ方法の項参照
森岡毅流のMECEのフレームワークについて、詳細は書籍「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」をご参照ください。
定性分析の具体例
定性分析の具体例として、例えば森岡毅さんが行ったこととして、USJが映画にこだわることをやめたと言っています。
今までは映画の専門店として経営していたテーマパークだったものを、モンスターハンターやワンピースなどの映画以外のアトラクションを導入したことが売上拡大に繋がりました。
これは定性分析の結果、至った成功例です。
もし森岡毅さんのこの読みが外れていたならば、USJは倒産していたかもしれません。
なぜなら、当時のUSJは大きな借金をした上で経営をしていたと記載があるので、売り上げが予定通り上がっていなければ倒産していた可能性もあります。
つまり、事業に失敗していた場合、森岡さんはヒーローではなく、悪役にすらなっていた可能性もあるのです。
「好きこそものの上手なれ」が定性分析成功のカギ
「好きこそものの上手なれ」が定性分析成功のカギである、ということについて説明します。
私は個人的に感じたことなのですが、森岡毅さんがUSJで成功した要因としては、自分の趣味を仕事と結びつけたことです。
森岡毅さんはテレビゲームや漫画を読むのが大好きで、大金を趣味に投じているといいます。
1日何十時間もテレビゲームに費やしたとしても、嫌にならないと言及しています。
きっと森岡毅さんは
- 消費者視点に立って、
- 自分が大好きなゲーム「モンスターハンター」をやり尽くした
からこそ、それをテーマパークに導入して成功させることができたはずです。
消費者視点から経営の戦略地図を作成する方法について、詳しくはこちらの記事をどうぞ。

定性分析を成功させるには、その分野に詳しい必要がある
定性分析を行う際は、必ずその分野に詳しくなくては、分析を成功させることはできないはずです。
そのため、定性分析を行う場合、その分野にとにかく詳しくなって、顧客の感情を読み取ることが、定性分析を成功に至らすカギだと思われます。
定性分析には、高い論理的思考能力だけでは不十分であり、分析対象そのものを好きになることで、初めて顧客の隠れたニーズに気づくことが出来ると思われます。
どんな状況であろうと、純粋に対象を好きかどうかによって成果が左右される一つの例が、森岡毅さんがUSJでの圧倒的な業績を収めるカギになったと言えます。
言い替えると、ゲームやアニメが大好きな森岡さんが、エンタテインメント業界という分野を職業に選択した時点で、森岡さんは成功していたと言えます。
つまり、キャリアを選択する時点で戦略は練られていたはずです。
森岡毅さんによるキャリア論については、「苦しかったときの話をしようか」で詳細に説明されています。
また、全体が一貫した戦略こそがよい戦略であると、森岡さんが大絶賛しているクラウゼヴィッツの戦争論でも主張されています。
攻撃よりも防御が重要であるというクラウゼヴィッツの戦争論に関しては、こちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。

好きこそものの上手なれという言葉がありますが、この言葉をまさに実現させたのが森岡毅さんのマーケティング戦略であると考えられます。
好きこそものの上手なれは、内発的動機づけによりもたらされることを説明しているこちらの記事も併せてどうぞ。

アイデアがあれば必ずしも多額の費用はかからない
考え抜くことの重要性
森岡さんは著書「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」の中で『金をかけなくても、アイデアで感動は作り出せる』と主張しています。
例えば、森岡毅氏はUSJにおいてトリックアートという施策を打ち出しました。
これは、テーマパーク内の目の錯覚を効果を利用したもので、パーク内の撮影ポイントになるだろうというのが発想の原点です。
巨額の投資を必要とするアトラクションと比較して、トリックアートはお金がかかりません。
そのため、約十か所のトリックアート撮影ポイントを作成することによって利益を生み出しました。
言い換えると、費用をかけないアイデアであったのにもかかわらず、多くの人が共感を覚える体験価値を生み出しました。
しかしこのアイデアには、やはり定性分析と定量分析が絡んでいます。
なぜなら、土台があってこそ、アイデアが価値を生むからです。
諦めずにとことん考え抜くためには、具体的にこちらの記事を参考に定量分析と定性分析を組み合わせてください。

あなたも身近なもので、アイデアを出そう
地道な努力の積み重ねがあったからこそ、USJのV字回復という偉業を達成できたと言えます。
森岡さんを見習って、これと同じことをあなたもするべきです。
一見すると小さなアイデアであっても、アイデアを積み重ねていくことによって、大きな成果を手にすることができます。
そこで、あなたの日常生活の小さな部分から、少しずつ改善を繰り返していきましょう。
私の例
私の例で恐縮ですが、以前から健康のために運動をしたいと考えていました。
しかし仕事や、やることが山積みの状態で、パソコンを操作しながら有酸素運動をするのはなかなか難しいです。
ランニングしながらパソコン作業は無理だし、ランニングマシーンを買うためにはスペースや高額なお金も必要です。
そこで「何か良いアイデアはないものか」と考えた私の場合は、屋内で椅子に座ったままで、有酸素運動をしつつパソコンの作業ができるエアロバイクをみつけて購入することができました。
これを用いることによって、運動をしながら手作業を行うことができるので、一石二鳥の効果をもたらすことができます。
天候が雪や雨でランニングができない時、夜遅いので外出するのは気が引ける時に、有酸素運動ができるので私の生活は劇的に向上しました。
特に女性は防犯上、夜外出して運動することは難しいので、手軽に運動出来る「エアロマグネティックバイク」がオススメです。
しかし、頻繁に使用しているとエアロバイクはいずれ故障してしまいます。
もし故障してしまった場合は、粗大ゴミとして破棄する必要があるので少し面倒です。
そこで、踏み台昇降運動もおすすめです。
踏み台昇降運動に使用するステップ台であれば、故障することはほぼないためです。
このように、問題を改善するためには、アイデアさえあれば必ずしも多額の費用はかかりません。
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