読み聞かせのコツを知りたいですか?
読み聞かせを効果的に行うことで、子供の成長は加速していきます。
読み聞かせのコツを、
- いつから開始すべきか
- 効果の高め方
- 語彙力の育て方
等を踏まえて説明します。
読み聞かせを通じ、子供の語彙力を育てたい親は必見です。
読み聞かせの効果を高めるには
読み聞かせの効果の高めるために、どのようにすべきかを説明します。
読み聞かせはいつから始めれば良いの?
読み聞かせはいつから始めれば良いのか、という点について説明します。
結論から言うと、読み聞かせは生まれて間もなく開始するべきです。
早い時期から取り組むことによって、子供は聞いていないかのように感じるかもしれません。
しかし、実は子供はしっかり聞いています。
読み聞かせることで、子どもの脳の中のニューロンが結びつき、認知能力が高まります。
そのため、子供の読み聞かせは生まれてすぐに始めるべきなのです。
生後7ヶ月目にもなると、絵本を見て興味を示すようになるはずです。
そのため、生後7ヶ月以上経過してから、絵本を読み聞かせる量や時間を増やしても構いません。
読み聞かせの効果が高いのはいつ?
しかし、いつから始めるべきかという点よりも、いつまでに読み聞かせを行わないと効果が下がってしまうのかというと1歳までが勝負です。
1歳までに子供に読み聞かせを十分に行っておかないと、必ず後で差が出るはずです。
というのも、1歳までに集中的に読み聞かせを行うことによって、子供の認知機能は高まることが判明しているからです。
また、1歳を超えてから読み聞かせをしたとしても、効果がないわけではありませんが、やはり1歳までに読み聞かせを行うことで得られる効果よりも、効果は下がってしまいます。
読み聞かせや、語りかけについて詳しくはこちらの書籍をご覧ください。
この書籍はビジネス書ですが、子育てについて極めて鋭い視点で説明されています。
そのため、私は読んでおいて本当に良かったと感じているので、乳児の子育てをしている親は絶対に読むべきです。
読み聞かせるのではなく、動画を見せたらダメなの?
親が読み聞かせると親が疲れてしまうので、動画を見せたらダメなの?、そう疑問を感じる人も多いことでしょう。
その問いに対する回答を述べると、子供の学習効果を高めたいならば、
- 動画ではなく、
- 静止画である
必要があります。
これは2018年5月5日に発表された、小児科医であるJohn Hutton氏による研究結果が指し示すものです。
この研究は、27名の健康な子供を対象に行われました。
学習効果は、
- 静止画+音声
- 音声のみ
- 動画のみ
の順で悪くなりました。
つまり、絵本を読み聞かせてあげるのがベストであるという意味です。
例えばYou Tubeの子供向けアニメを子供にみせてばかりいると、子供の脳は最も働いていないので、成長において問題が生じかねません。
もっと詳しく知りたいはこちらの記事(英語)をご覧ください。
読み聞かせのコツ
読み聞かせに関する論文は多数存在しています。
そのため、誰しも「読み聞かせは、子供の成長に良い」という話はよく耳にすると思います。
しかし実際に試してみると、絵本を読んでいる親自身が非常に疲れることに気がつくと思います。
そこで、親自身の視点に立って、長時間の絵本の読み聞かせにより引き起こされる問題と、その対策について説明していきます。
長時間の絵本の読み聞かせで引き起こされる問題
まず、親が子供に長時間絵本を読み聞かせることによって、引き起こされる問題を説明します。
ストレスが溜まる
まず、絵本の長時間の読み聞かせで引き起こされる最大の問題は、読む親にとってストレスが溜まるという点です。
0歳児向けの絵を多用している本であれば、疲労が溜まることはありません。
しかし3歳児向けの絵本になってくると文字量が増えてくるので絵本を読む親にとっての負担が増えていきます。
絵本読んでいる最中はどんどん喉が痛くなってきて、吐き気が伴ってきます。
体調を崩す
長時間読み聞かせていると、疲れが溜まってきて体調を崩すことすらあります。
お腹を壊してしまうことはしょっちゅうで、時にはあまりの疲労感に免疫力が下がり、ウイルス感染して風邪をひくことすらあります。
そのため、長時間の絵本の読み聞かせをする際は、リスクを伴っているということを理解した上で行いましょう。
また、体調が元々悪い日は長時間の絵本の読み聞かせは避けるようにするべきです。
読み聞かせ疲れへの対策
絵本の読み聞かせで疲れない方法というのはありません、なぜならある程度の代償が伴わなければ子供がよりよく成長しないからです、しかし最低限の対策は存在します。
それをこれから紹介していきます。
飛ばし読みをする
ストーリーが分からなくなってしまうような重要な文言を除いて、飛ばし読みをします。
また、普段あまり使わないような難しすぎる表現や、使用頻度が低い言葉を飛ばし読みします。
そうすることで、読み聞かせる質を維持したままで、文章量を効果的に減らすことができます。
3才の子供に対して、6歳向けの本を読み聞かせる場合でも、飛ばし読みをすることで、本の難易度を下げることができます。
しかしこの方法も限度があるので、10歳向けの本を、3歳に読み聞かせるのは不可能です。
しかし、例えば6歳向けの本を3歳向けに読み聞かせる場合には大いに役に立ちます。
短時間であれば大きな声で読みカラオケ代わりにする
普段あまり発生していない人は大きな声で絵本を読むことで、カラオケ代わりにしてストレスを解消するのも一つの手です。
人と会話をするかのように、絵本を使って発声練習をするのです。
しかし子供が大きな声で、びっくりしてしまわないように、ある程度セーブして声を出すようにしましょう。
長時間であれば絵本をゆっくり読む
あなたが長時間絵本を読むことができる、まとまった時間を確保できて、これから絵本を読むことが決まっているとします。
この場合は、早口で絵本を読むのではなく、ゆっくり絵本を読むことをおすすめします。
なぜならば、その方が疲れないし子供にとっても学習効果が高まるからです。
そもそも早口で絵本を読んでしまうと、絵を見て楽しむ時間が損なわれてしまうので、子供にとっては楽しさが半減してしまうでしょう。
そこで文字を読むスピードを遅くすることによって、子供が絵本から学ぶ知識や語彙力を身に付けた上で、絵本を楽しむことができるはずです。
息継ぎできるようにする
絵本の読み聞かせで疲れてしまう最大の原因は、一息で絵本を読もうとするからです。
深呼吸をしてから1行ずつ読み読み終わったら、再度深呼吸をしてもう1行読むと、呼吸をする感覚に余裕を持たせることによって、絵本の読み聞かせが楽になっていきます。
反対に一息で複数行読もうとすると、呼吸をする回数が減って、どんどん疲労が溜まっていくので注意しましょう。
読み聞かせは長期継続することが重要
絵本の読み聞かせはストレスが伴うものなので、三日坊主で終わってしまう人はたくさんいると思います。
そこで絵本の読み聞かせの目的は、親と子供とのコミュニケーションや、子供の語彙力や知識を増やすことです。
それらは長期で継続することによって初めて得られるものです。
そこで、絵本の読み聞かせを長期継続するコツを紹介していきます。
親自身も絵本を楽しみながら読もう
親が絵本を読み聞かせることが苦痛であると、マイナスの感情が子供にも伝わってしまう
絵本の読み聞かせば親自身が楽しむことも必要です。
親が絵本を楽しんでいないと、親のマイナス感情が子供に伝わってしまい、「いやいやながら絵本は読むものだ」と子供は受け取ってしまいます。
そのため「絵本が読みたくて仕方がない」という気持ちに親自身の気持ちを持っていくためには、親が絵本を好きになることが必要になってきます。
そのためにできることは、まず自分が興味のある絵本を選ぶことが大切です。
大量の絵本を事前に準備しよう
また、同じ本ばかり繰り返し何度も読んでいても、飽きてしまうのは親も子供も同じです。
そこで、良質な絵本を大量に準備しておきましょう。
そうすることで、今日はどの本を読もうかとわくわくしながら本選びができるような環境を整えるべきです。
もし、どれだけ絵本を読んでも、読みきれないぐらいの大量の絵本に囲まれて育つ子供は、大人になってから読書習慣を継続する可能性が高くなるはずです。
「読み聞かせは効果なし」と諦める前に
親にとって読み聞かせは疲れものなので、「読み聞かせは効果がない」から辞めよう、と諦めてしまう人がたくさんいます。
確かに、読み聞かせに疲れ果てた後に、「私は一生懸命読み聞かせを行っているけど、本当に効果があるのかな?」などとふと頭をよぎることもあるでしょう。
今までに子供と一緒に読んだ本の話をしてみる
その様な時は、今までに子供と一緒に読んだ本の話をしてみるのが良いでしょう。
「しましまぐるぐるこんにちは」というフレーズを子供と一緒に口ずさむ
例えば、乳児・幼児向け絵本の超定番である、しましまぐるぐるという絵本の例で説明します。
この本に出てくる、「しましまぐるぐるこんにちは」というフレーズを子供と一緒に口ずさんでみましょう。
きっと子供も一緒に、「しましまぐるぐるこんにちは」と親に続いて言葉を発してくれるはずです。
この「たったワンフレーズ」を2人で唱え合うことにより、子供の認知能力は確実に高まっています。
また、実は目に見えない親子の絆も深まっているのです。
そのため、効果が出ていないと諦めるのではなく、今まで読んだ本の内容を確認することで、読み聞かせの効果を実感するようにしましょう
語彙力の育て方
子供の語彙力を育てるためにはどうすべきかを説明します。
読み聞かせ時は難しい言葉でも臆せず読み聞かせる
本で難しい言葉に出くわしても、臆せず読み聞かせましょう。
そうすることで、子供の語彙力が育ちます。
確かに難しい言葉を読み上げたところで、子供はその時は理解できないでしょう。
しかしその時の言葉を、後になって日常で使われた時に、以前は理解できなかった言葉が理解できるようになります。
その結果、文章の前後関係が繋がり、後になってから本の内容を理解できるということすら起こるのです。
そのため本で難しい言葉に出くわしても、臆せずに読み聞かせるようにするべきです。
読み聞かせで出てきた言葉を日常会話で用いる
読み聞かせで出てきた難しい言葉を、親子の日常会話で積極的に用いることで、子供は言葉を覚え、急速に語彙力が育っていきます。
例えば、ちょっと難しい言葉で会話を行うことによって、子どもはその言葉の意味が何であるかということを、教科書を読まずとも自然に覚えていくようになります。
「ずーっと ずっと だいすきだよ」という言葉を日常会話で用いる
例えば、1988年出版の超ロングセラー本のタイトルでもある、「ずーっと ずっと だいすきだよ」という言葉を例に説明します。
もし、以前読み聞かせで出てきた言葉が日常会話で用いられようものなら、「あの場面で主人公が言っていた言葉だ」などと場面を思い出すことも出てくるでしょう。
その結果、言葉のバリエーションが増え、語彙力が育っていきます。
そのためには、読み聞かせをする時に、難しい言葉も読み聞かせてあげることが重要です。
「まだ理解できないだろう」などと、難しい言葉だからといって飛ばし読みをしないようにしましょう。
この絵本のタイトルとなった言葉は、素晴らしい意味が込められているので、あなたもこちらの絵本を子供と一緒に読んで、日常会話で是非試してみて下さい。
まとめ
読み聞かせを開始するべきタイミングは、生後まもなくです。
早い時期から開始することにより、子供の認知機能を高めることにつながります。
しかし、
- 1歳を超えてから読み聞かせを始めるのと、
- 1歳までに読み聞かせを行う
ことを比較すると、後者の方が効果が高まります。
そのため、読み聞かせの時期を先送りせずに、早い段階で読み聞かせを行うようにしましょう。
読み聞かせは子供にとって成長を高めるものですが、親にとって精神的にも肉体的にも負担になってしまったら元も子もありません。
そのため親自身も読み聞かせを楽しめるように工夫を凝らし、長期間継続することによって、読み聞かせの効果を発揮させましょう。
また語彙力を育てるためには、難しい言葉でも読み聞かせることが重要です。
読み聞かせで出てきた言葉を、日常会話で用いることにより、さらに語彙力が育っていくでしょう。
コメント