プライシングについて知りたいですか?
個人事業主や法人経営者の大部分が毎年倒産しています。
なぜ倒産するのかというと、プライシングの方法を誤り、顧客が集まらないからです。
プライシングとは、値決めのことです。
売り手と買い手の双方が満足する商品価格を設定することが、プライシングであり、マーケティングです。
保険など、商売上扱っている商品の価格を変更できないのであれば、顧客が満足する商品やサービスを選ぶことがプライシングとなります。
正しいプライシングの方法を身につけなければ、マーケティングは成功しません。
そこで、どのようにプライシングを行うべきかを説明していきます。
プライシングは利益を上げる
プライシングを適切に行うことで利益を上げることができます
プライシングが利益を上げる理由
プライシングが利益を上げる理由を説明します。
プライシングを行うことにより、顧客は購買決定をする際の大きな判断の根拠とします。
というのも、今の世の中では、ほとんどの商品はコモディティと呼ばれるような、どこでも同じような品質の商品を手に入れることができるためです。
例えば顧客はスーパーでトマトを買う際に、
- 近所の八百屋で買うことや
- インターネットで買うこと
などとの比較をして購買決定を下します。
その際にスーパーのプライシングによって、顧客が買うか買わないかという意思決定において、大きな影響を及ぼされる可能性があるということが想像できるでしょう。
プライシングの事例
プライシングの事例を紹介します。
元USJ森岡毅のプライシング事例
例えばUSJをV字回復させた森岡毅さんは、単価と個数の両方を上げて、会社を往復ビンタで儲けさせるという言葉で説明しています。
例えば売上で単価を3割を上げ、個数も3割伸ばすことに成功すると1.3×1.3=1.69になるので、つまり69%も売り上げを伸ばすことができます。
これをやるためには優先的にブランドの価値を高めて、その後に価格弾力性を下げるべきと著書では主張されています。
参考文献 「(3)チケット価格の値上げ」の項参照
具体的に、USJでの施策とチケット価格の推移に関して、詳しくこちらの記事をどうぞ。
また、森岡毅さんのマーケティング戦略についてはこちらの記事を参考にされてください。
車を販売する営業マン
あなたが、例えば車を販売する営業マンだとします。
200万円の車と600万円の車では安全性や操作性などで違っているとします。
その場合、営業が苦手なセールスマンは200万円の車を売るのですら勇気がいります。
なぜなら、精神的にメンタルブロックがかかってしまって、600万円の車を顧客に勧めるのはなんだか申し訳ないと考えてしまいます。
しかし、メリットデメリットをしっかり説明できる知識とスキルがあれば、600万円の車を顧客に勧めた方が良いと自分で納得できるはずです。
プライシングで「背伸びをする」方が成長も早い
例えば、営業員のスキルや知識次第でプライシングが変わってきます。
あなたが新人営業マンであったとしても、顧客に勧める価格をまず1.3倍に引き上げましょう。
そして、販売する個数を同時に1.3倍に上げるようにしましょう。
そうして成功すれば、前述の通り1.69倍の成績を上げることができるようになります。
単価を引き上げるためには、その引き上げた分の説明をできるようになる必要があります。
しかし引き上げた分の説明をしようと思っても、最初はうまく説明できなくて、お客さんに逃げられてしまうでしょう。
でもそこで背伸びをして努力し続けることによって、そのうちだんだんうまく説明できるようになっていくものです。
これによって収入もどんどん上がっていくはずです。
少し高めの目標設定した方が、後々振り返った時に得することはたくさんあります。
そのため高額な商品を販売するように心掛けることで、あなたのスキルや知識はどんどん身についていくはずです。
効果的な目標設定の方法についてはこちらの記事をどうぞ。
プライシングで利益を考えた価格を提案する
長期で経営したければ、経費は下げて、売上を伸ばしましょう。
そのために、利益を考えた価格を提案するようにしましょう。
このことは京セラ名誉会長の稲盛和夫氏も主張していることであり、詳細は書籍「稲盛和夫の実学」で分かりやすく説明されています。
もしあなたが、ただ知名度を上げたいだけであれば、売り上げだけを考えていればいいと思います。
しかし顧客は集まるでしょうが、その結果、気が付けば倒産しているはずです。
一方で、もしあなたが優秀な経営者になりたいのであれば、利益だけ考えていればいいです。
なぜならば経営を始めたからには、例外なく5年以上継続して経営しなければ元が取れないはずだからです。
初期投資や自分の信頼などは、店を創業した瞬間に、経営が失敗したら全て消し飛んでしまうという前提なのです。
そのため、どれだけ長期継続性を確保するかが、初期の段階では最も重要とも言えます。
裏を返せば5年以上続けて経営することができれば、ある程度のストックが溜まっていくので、かなり楽になっていくはずです。
これはどの人にも例外なく共通して言えることなので、長期継続性を高めることが、経営をする上では最も重要であるということを頭に叩き込んでおきましょう。
事業を長期継続するだけで利益率が上がる理由については、こちらの記事で説明しています。
利益をあげるには、経費を使わず売上を伸ばす
また、経費を全く使わずに、売り上げを上げることを考えるべきです。
経費をふんだんに使って売上あげることは、どんなに愚か者にでもできることです。
安易に多額の経費を使い一時的に売り上げを上げたとしても、長期的に継続することは出来ません。
もし仮に経費をふんだんに使うタイミングがあるとすれば、それは何らかの極めて異質な絶好のタイミングや、絶対に勝つと分かっている勝負の場合だけです。
それ以外には経費をふんだんに掛けるという行為はしてはいけません。
念頭におくことは、必ず長期的な視点に立つことです。
長期的な視野で考えるべきと理解しているにも関わらず、周りの雰囲気に流されて10万円の経費をかけて、1万円の売り上げを狙いに行く愚か者も中にいます。
もし10万円の経費をかけて、1万円の売上しか上がらない場合、単純計算の9万円の赤字で済むわけではありません。
なぜなら人件費として、あなた1人で経営している店であれば、あなたの本来あげるべきであった売り上げを失っていることになるので、逸失利益も発生しています。
そのため、売り上げ以上の経費をかけることは、経費と売上との差額以上の大きな損です。
10万円の経費をかけて1万円の売り上げをあげる人と、1円たりとも経費をかけずに1万円の売り上げをあげる人とでは、10倍の差があるのではなく実は1000倍の差があります。
その点を勘違いしている人がたくさんいるのでこれは大きな落とし穴です。
利益率を高める経営戦略としてはこちらの記事をどうぞ。
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