【認知的錯覚の例】ミスが起こりやすい状況と原因【注意散漫】

odorokudansei 行動経済学戦略
認知的錯覚
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認知的錯覚の例を知りたいですか?

人間は必ずミスをする生き物です。

ミスをしない人間はこの世に存在しません。

そのため「ミスは必ず発生する」という前提で計画を立てるべきです。

そこで、ミスが誘発されやすい場面や状況を特定して覚えておけば、ミスに備えるための心構えやその場面を避けることができます。

これから説明する状況下ではミスが発生してしまう可能性が高いので、確認作業をより頻繁に行なったり、その状況に陥ること自体を意識的に避けることで、ミスを未然に防ぐようにしましょう。

 

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認知的錯覚の例

認知的錯覚の例を挙げて説明します。

ミスが起こりやすい状況

ミスが起こりやすい状況を説明します。

複数の人に物事を勧められた時

周りの人がやっていることと同じことをしてしまうのが人間の傾向です。

例えばAmazonレビューを頼りに購入してみたところ、レビューされていたことと、実際の使い勝手が全く違っていると言ったことはよく起こります。

周りの多くの人が同じことをしている時に、あなたにとってもふさわしいものなのかどうかを冷静に判断し、時には人と違うことをする必要があります。

人と違うことをする重要性についてはこちらの記事をどうぞ。

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戦略とは、何をやらないのか(=資源配分)を選択すること

大きな数字を見た後

セールスマンに大きな数字を見せられた後に商品の価格を見せられると、高額な値段に意識が引っ張られてしまい、まるで小さな数字のように錯覚して、つい買ってしまいたくなります。

例えば新築の住宅価格3000万円を説明された後に、うまい棒一本を300円で購入することを勧められた場合、300円が安い値段と錯覚しつい買ってしまいたくなります。(実際はうまい棒一本は10円が妥当な値段です。)

そのため大きな桁数の数字を見た後は、物の値段の感覚が狂っている可能性があるので、一層の注意を払うようにしましょう。

参考文献

Bitly

注意散漫な状況にいる時はミスが起こりやすい

注意散漫な状況にいる時について説明します。

不慣れな状況にいる時は、未知の情報に多くの集中力を割かなければいけないので、今考えていること以外の物事に対しては不注意になります。

その中でも、特に注意すべき状況を以下に2つ挙げます。

いつもと違う電車に乗った時

目的地が電車のどちらの進行方向にあるのかなど通勤する際は、なんら意識せずに会社や学校に到着することができます。

しかし不慣れな駅で電車やバスの乗り換えを行うときは、掲示物や時刻表に思考力を割かなければいけないので、ミスを誘発しやすいといえます。

不慣れな土地を歩いている時

不慣れな場所を地図を頼りに移動を行う際は、方向感覚を見失わないように思考力を割かなければいけないので、忘れ物をしやすかったり、約束の電話をかけ忘れてしまったりします。

天候が悪い時

天候が雨の日であれば、晴れの日よりもミスが発生しやすいと言えます。

なぜなら、例えば車を運転するのであれば普段と比較して確実に視界が悪いからです。

また車を乗り降りする際にも、傘をささなければいけないので、手元が狂ってしまい何らかのミスを誘発しやすくなります。

 IT 機器が故障した時

パソコンやタブレットなどを含めて、IT機器は突然故障します。

もしIT機器が故障してしまった時は、再設定に時間がかかってしまい、突然のストレスを感じることになってしまいます。

そこでIT機器の調子が悪い時は普段よりも高いストレスがかかってしまうので、何か別の作業をしている途中にIT機器が故障した場合に備え、精神的なゆとりを持って作業に取り組むようにしましょう。

物を紛失した時

ものを探しても見つからない時に人は焦りますが、急いでいるときはなおさらです。

その結果、普段は正常な判断をすれば間違えるはずがない些細なことも、判断を誤ってしまうきっかけになり得るのです。

そこで何かを紛失してしまった時は、別の作業においてケアレスミスが発生しやすいので、確認する回数を増やすなどして、別の作業には慎重に取り掛かるようにしましょう。

運動が不足している時

運動量が不足していると、人は少しの物事に際してイライラすることがあります。

また、脳機能が低下して正しい判断を下せなくなってしまいます。

そのため定期的に運動することでストレスを解消しましょう。

運動のメリットを理解したければこちらの本がおすすめです。

Bitly
疲労と空腹を感じている時

疲れていて空腹感を感じている状態では、忍耐力が失われて些細なことで怒ってしまう傾向があります。

また、偏った意思決定を下してしまう可能性も高いので、重大な意思決定は避けるようにするべきです。

これはスタンフォード大学の心理学者が主張していることなので、詳しくは以下の書籍をどうぞ。

スタンフォードの自分を変える教室 スタンフォード シリーズ
スタンフォードの超人気講義を完全書籍化! 明快な説得力と斬新な語り口と実践的な方法論に 「本当に人生を変える」「生涯で最も重要な一冊」 と絶賛の続く全米ベストセラー!
遅刻しそうな時

難しいことを考えている時と同様に、 多くの集中力を割かなければいけないので不注意になってしまいます。

体調が悪い時

体調が悪い時は注意散漫になり、認知的錯覚が起こりやすいということを説明します。

鼻水が出ている時

例えば、花粉症などで鼻水が出ている時は、鼻水に集中力を割かなければいけないので、あなたの集中力は普段より劣っているはずです。

睡眠時間が短かった時

1日の徹夜や1週間4-5時間睡眠が続いただけで、血中アルコール濃度0.1%分に相当する機能低下を起こすと、ハーバード・メディカルスクール教授チャールズ・A・ツァイスラーはハーバード・ビジネス・レビュー誌で述べています。

飲酒をしながら仕事をしている人はいないはずですが、睡眠を削っている人はなぜか働き者だと評価されることがあります。

忙しい時は睡眠時間を削るのではなく、やるべきことに優先順位をつけてやること自体を減らすようにしましょう。

睡眠時間の重要性について、詳しくはこちらの書籍を参考をどうぞ。

Amazon.co.jp

 

追伸

この記事で取り上げた内容は、著名な心理学者ダニエル カーネマンの書籍「ファスト&スロー」を参考にし、一部の具体例は私なりに考えたものです。

人間の認知的錯覚に関して、より詳しく知りたい方はこちらの書籍を参考にされてください。

ファスト&スロー (上)
我々の直感は間違ってばかり? 意識はさほど我々の意思決定に影響をおよぼしていない? 心理学者ながらノーベル経済学賞受賞の離れ業を成し遂げ、行動経済学を世界にしらしめた、伝統的人間観を覆す、カーネマンの代表的著作。2012年度最高のノンフィク...

また、ダニエル・カーネマンについてはこちらの記事も併せてどうぞ。

平均への回帰と錯覚~行動経済学を経営に活かす戦略~
平均への回帰と錯覚 平均への回帰という現象は、ダニエルカーネマンの著書ファスト&スローで説明されています。   具体的に言うと、例えばプロゴルファーが初回で高いスコアを出した後は、平均への回帰が起こり、後半では低いスコアが出てしまう確率が高...

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