イノベーション・オブ・ライフという本をご存知ですか?
この本は2012年に出版されて以来、超ロングセラーを継続している素晴らしい本です。Amazon レビューでも、149個の評価で星5つ中の4.4の高評価を獲得しています。
なお、この本の著者であるクレイトンクリステンセンは、2020年1月23日に67歳の若さでがん治療の合併症によりお亡くなりになられました。ご冥福をお祈りいたします。
クレイトンクリステンセンはハーバードビジネススクールの教授でした。しかも、彼はただの教授ではなく看板教授であり、世界中のビジネスマン達や優秀な学生たちは、彼の講義を受講したいと殺到するという人気の教授なのです。彼はイノベーションのジレンマという世界的な大ベストセラーのマーケティング本の著者でもあります。彼が執筆した本は全てベストセラーを記録しています。そんな彼が普段とは異なる自分の教育方針について記述した本がイノベーション・オブ・ライフです。彼がイノベーション・オブ・ライフという本の中で主張している重要なポイントを以下に説明していきます。
子供の教育について、大学時代に一人暮らしをさせることで自立に繋がるという点についてはこちらの記事をご参照ください。
子供の教育について、学歴よりも職歴の方が重要であるという点についてはこちらの記事をどうぞ。
男の義務教育である、鬼滅の刃についてはこちらの記事をご覧ください。
子供に本当に伝えたいことはアウトソーシングするな
あなたは子供に自分の子供に何を伝えたいですか?自分が死ぬ前に、これだけは絶対に自分の子供に伝えておきたいことということが誰しもあると思います。
人によっては、失敗してもくじけずに挑戦する気持ちであるとか、あるいは自分の好きなことに集中して欲しいであるとか、友達は大切にして欲しいなどです。これらはそれぞれの親の教育方針によって決まると思いますが、多くの親御さんが勘違いしていることとして、子供の人格面に関することをアウトソーシングしようと試みることは適切ではないということです。というのも、本当に伝えたいことは親が直接伝えるべきであって、親以外の人から伝えるのはもったいないことだからです。
子供に本当に伝えたいことはアウトソーシングするな【具体例】
親が子供に伝えたい子供の人格面に関することを、アウトソーシングすべきではないということを具体例を挙げて説明します。例えば母親があまりに若い時、例えば高校在学中に妊娠・出産をし、その後に当時の彼氏とは結婚したが早期に離婚したたため、お金に苦労してしまったという経験があったとします。だから人生設計を考えられる年齢に達してから、結婚や妊娠を考えた方がいいと親が考えていたとします。しかし働きながら子育てをするのは大変なことなので、ついつい親と子供のコミュニケーションがおろそかになりがちであったとします。その場合、私立の良い学校に進学させれば、きっと親が考えていることを子供は見習って良い大人に成長してくれるだろうと親が考えたとします。しかしどれだけ優秀な学生が集まる進学校であったとしても、親と子供のコミュニケーションがうまくとれていなければ、人格面に関する「親が本当に伝えたいこと」が伝わらずに子供が大人に成長してしまう可能性が高いです。
ここで出てくる偏差値の高い優秀な学生が集まる進学校というのは、いわばアウトソーシングの一つです。アウトソーシングというのは、自分以外の人に業務や作業を委託することを指します。親が子供に対して本当に伝えたいことというのは面と向かって時間をかけ親子のコミュニケーションを通じて伝え学ばせるべきです。なぜなら他の記憶によりも親が実際に体験していることなので、子供はそのことから多くを学ぶことができるはずだからです。その教訓を教えないということはもったいないことでもあります。私が主張したいのは親が子供に本当に伝えたいことというのは、他のことよりも低い資源であったとしても高い効果を上げることができると言う、コストパフォーマンスに優れた費用対効果に優れた最高の資源だから、それを活かそうということです。
多くの人は資源が枯渇しています。お金がない時間がない状況で、他の人よりも抜きん出た高い成果を出すためには、自分の強みを最大に発揮する必要があります。ここで言う他の人よりも抜きん出た高い成果というのは、子供の教育費を最小限に抑えているにも関わらず、高い成果を出すことです。例えば人格面でより優れた人間になることや、経済的に他者よりもゆとりのある生活を送ることができる人間になること、あるいは QOL の観点から毎日の生活からより多くの幸福を享受することができる人間になることを指します。
子供に対して、親の愛情を際限なく降り注ぎたいことはどの親も同じだと思われます。しかしながら親が子供に対して無限の資源をで愛情を降り注ぐことは、当然のことながら無理です。例えば子供に対して365日付きっきりで親が伝えたい物事をマンツーマンで教えていたら、親は仕事が出来なくなってしまいます。また子供の学習を少しでも学習環境を整えたいということで、子供を幼稚園・小・中・高校・大学と全て私立に通わせるには、例えばすべて公立に通わせるよりも莫大な資金が必要となります。そこで注目すべきは自分の持っている資源に気がつくことにより、資源を増やすことができるという考え方です。私がここまで説明してきた子供に本当に伝えたいと思う自分の失敗体験などは、まさにその資源であると言えます。是非あなたの子供にもアウトソーシングすることなく、自分の失敗経験を子供とのコミュニケーションを取りながら伝えてあげてください。そうすることによって少ない資源で、多くのプラスの影響を子供に与えることができる可能性があります。是非試してみてください。
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