【定量分析をビジネスで行う意味と方法】因果と相関の違い【誤差に注意】

定量分析をExcelで行う 経営戦略
定量分析をExcelで行う
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定量分析を行う意味と方法を知りたいですか?

定量分析を行う意味と方法を知ることで、ビジネスやマーケティングに活かすことができます。

統計を使いこなすことにより、さらに効果的な分析を行えるでしょう。

経営者やマーケティング関係者は必見です。

 

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定量分析をビジネスで行う意味

定量分析を行う意味について説明します。

定量分析をビジネスで行う目的とは

定量分析を行う目的は人それぞれで様々かもしれません。

しかし、ビジネスにおける目的は、問題を解決することです。

例えば、

  • 生産性を向上させるため
  • 効果的にマーケティングを行うため
  • 経費を節約するため

などに定量分析を行います。

これらの目的で定量分析を行うことにより当初は考えつかなかった問題点が明らかになります。

その結果、

  • 本来は失敗したであろう障害物を避けることができたり、
  • 問題が発生した後に早急に問題を解消できるようになったり

します。

つまり、定量分析をビジネスで行う目的は、何らかの問題を解決するために行うのです。

定量分析をビジネスで行うことにより得られるメリット

定量分析を行うことで得られるメリットを説明します。

定量分析をビジネスで行うことで、客観的な判断を下すことができる

定量分析を行うことで、客観的な判断を下すことができる点がメリットです。

というのも、直感に頼って判断を下すと、人間は

  • 疲れていたり、
  • 体調が悪かったり

すると誤った判断を下してしまう傾向があります。

そのため、何らかのミスが発生することを避けるためには、客観的な数字に基づいて判断を下す必要があります。

そこで必要になるのが定量分析です。定量分析を行うことで、

  • ミスを減らす可能性や、
  • どこに資源を割り当てるべきか

などを客観的に判断を下すことができるようになるのです。

そのためビジネスの現場では、定量分析は意思決定にとって不可欠なツールであるといえます。

定量分析をビジネスで行うことで、現状を正確に把握できる

ビジネスの現状を数字で把握することが、問題を改善するための第一歩です。

なぜなら、業務での問題を改善するにしても、私生活での問題を改善するにしても、現状を数字で正確に把握しなければ改善することはできないからです。

ほとんどの問題が、現状を正確に把握できないから問題を解決することができないのです。

言い換えると、問題を解決するためには、現状は正確に把握しさえすれば、半分以上は解決したも同然であるということです。

効果的な対策を立てるために、定量分析を行う必要があります。

 

定量分析をビジネスで行う方法

定量分析の方法を具体的に説明します。

定量分析の種類

定量分析をビジネスで行うために主に用いられる、二種類の方法を説明します。

因果関係を分析する

因果関係を見つけるという分析の方法を説明します。

因果関係というのは原因と結果の関係を明らかにするということです。

例えば、気温が上昇すれば、スポーツドリンク飲料の売り上げが上がる、ということは因果関係があると判断を下すことができます。

その結果気温が上昇する時にスポーツドリンク飲料を普段よりも多く供給することによって、売上を向上させることができるでしょう。

また、気温が低い時に怪我をしやすい、という傾向を定量分析から見出すことができれば。

そして、対策のためには、気温が低い時はストレッチ運動を十分に行うことで、怪我を避けるなどという行動に繋がります。

相関関係を分析する

相関関係は例えばコンビニエンスストアの店内の、

  • 明かりを明るくする
  • 清掃を徹底する
  • 挨拶を徹底する

ことによって、売上向上につながるなどといったことです。

顧客は店内の清掃が行き届いているから、昼食のおにぎりを購入するというわけでありません。

そのため、因果関係ではないので勘違いしないようにしましょう。

定量分析の具体例

定量分析の具体例を説明します。

定量分析は現状を数値に置き換えて分析する

定量分析は現状を数値に置き換えて分析します。

例えばExcelなどの表計算ソフトを利用して分析を行うには、

  • 今までどこに時間を使っているのか、
  • どこにお金を使っているのか、
  • どこからどのぐらいのリターンがあったのか、

などを数値に置き換えて正確に記録し続ける必要があります。

そして過去に記録してきた数値から、どのような傾向があると言えるのかを導き出します。

定量分析を継続的に行うことによって、

  • なんとなく方向性を決めるのではなく、
  • 数値に基づいて判断を下す

ようになるので、「勘に頼った古いやり方」を修正するための良い気付きを得ることができます。

そのため、「何度やってもうまくいかない」という問題に対して効果的な改善策を作ることができ、現状を打破することにつながります。

「いつも時間が足りない」という問題を分析する具体例

いつも時間が足りずに仕事が終わらないという問題を解決するために、定量分析を行うとします。

その場合は自分は今どのような時間の使い方をしているのかを記録して、それを分析する必要があります。

つまり現状を把握することが、定量分析のための初めの1歩であり、現状が把握できなければ、分析のしようがありません。

そのために正確に現状を記録してから対策を練るのです。

色々と分析した結果、もしかしたら、

  • 会議に時間を使いすぎているので、不要な会議を削っていく必要があるであったり、
  • 移動時間に占める割合が大きすぎるので、移動時間を最小化するためにマーケティングを行うためにエリアを絞る

などといった対策を考え着くことができるでしょう、このように一つの問題に対して現状さえ早くすることができれば、対策も自ずと容易に考え付くはずです。

定量分析を行う際の注意点

定量分析を行う際の注意点を説明します。

定量分析の誤差に注意

定量分析の効果は大きいのですが、定量分析に使う数値が正確で量が多く手に入る場合のみ、定量分析を行うようにしましょう。

というのも、

  • 記録してある数値に誤りがあったり、
  • 記録してある数値の分母が少なかったり

する場合は、誤差が大きすぎるために、全く見当違いな結論が導き出されてしまうことが多いためです。

複数の視点や分野が異なる数値の定量分析を行うようにする

むしろ定量分析の初心者は、自分で分析して導き出された数値をあてにしないようにしましょう。

といるのも、定量分析をスタートした頃は、根拠となる数字の分母が少なかったり、因果関係を取り違えて誤った結論を導き出してしまうことが多いためです。

そのため特に初心者は、見当違いな結論にたどり着くことを避けるために、複数の視点や分野が異なる数値をそれぞれ定量分析で分析するようにしましょう。

複数の視点や分野で分析をした結果、それぞれの分析結果に共通点が見られる場合にのみ、信頼に値する傾向であると判断しましょう。

そうすれば、より精度の高い分析結果から、より良い結果を得ることができます。

分析対象期間が長くなるほど、分析結果の精度が鈍る点に注意

さらにもう一つ注意点があります。

定量分析は長期にわたって通用する結論を導くことはできないという点です。

というのも、短期間であればある程度確証のある傾向を導き出すことはできます。

しかし長期的となると、環境の変化や自分の状況が変わってしまったり様々な影響を受けるので、長期的には信頼できる傾向を導き出すのは難しいです。

例えば、表管理ソフトExcel 2016のTREND 関数を使って、あなたの今までの収入の推移から、あなたの将来の収入の推移を定量分析してみればわかると思います。

半年か1年先までは精度の高い予測数値を導き出せます。

しかし、5年後20年後の予測数値を導き出すことはより難しいです。

そのため、分析対象期間が長くなるほど、分析結果の精度が鈍るということを理解した上で改善策を立てましょう。

 

まとめ

ビジネスの現状を正確に把握するためには、定量分析を用いましょう。

現状を数値に置き換えて分析することで、正しい意思決定を行うことができるようになります。

例えば、正確な傾向が見えてきて、正しい改善策がみえてくるでしょう。

しかし定量分析の初心者は、根拠となる数字の分母が少なかったり、因果関係を取り違えてしまい、誤った結論を導き出してしまうことが多いです。

そのため、正しい情報から正しい結論を導き出せるようになるまでは、複数の情報源を元に共通点が見られた場合のみ参考にするようにしましょう。

また、定量分析で導き出した予測推移は、時間の経過とともに精度が下がってしまうので、短期的な改善策にとどめ、後に改善策の見直しを図りましょう。

そのような注意点に気をつけることで、ビジネスで効果的なマーケティングや戦略立案ができるようになります。

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