新型コロナウイルスによる緊急事態宣言について知りたいですか?
緊急事態宣言が発令されたことによる患者減少等の効果や、緊急事態宣言の内容として
- 対象地域や期間
- 期間延長の経緯
などをご紹介!
休業「指示」に反し、休業しない事業者に関する問題や対策を学びたい方必見!
【緊急事態宣言】発令
2020年4月7日、安倍総理は、総理大臣官邸で第27回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催し、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法第32条第1項の規定に基づき、緊急事態宣言を発令しました。 (出典:首相官邸)
安倍総理が緊急事態宣言をした動画はこちらです。
政府は緊急事態宣言を過去にも発令したことがあり、例えば2011年3月11日、福島第二原子力発電所の圧力抑制機能喪失をした時などが挙げられます。(出典:東京電力)
新型コロナウイルス抑制のために緊急事態宣言をした結果、新型コロナウイルスの患者発生数は、明らかに減少に転じているものの、2020年5月1日ではいまだ収束に至っていないのが現状です。(出典)
具体的に言うと、2020年4月30日までの「東京都の新型コロナウイルス患者の発生数推移」のグラフはこちらです。
このグラフを見てみると、2020年4月7日の緊急事態宣言から2週間を経過した4月23日頃から新規患者数が減少傾向にあるが、新型コロナウイルスによる緊急事態が収束したとは言い難いことがわかります。
【緊急事態宣言】内容
次に、緊急事態宣言の内容は具体的にどのようなものなのかを確認してみましょう。
まず緊急事態措置を実施する期間は、2020年4月7日から5月6日までの一か月間です。(出典:首相官邸)
しかし2020年5月4日の時点で、対象地域を全国としたまま、緊急事態宣言は5月末まで延長される見込み(出典1・出典2)であり、専門家に意見を聴く「諮問委員会」を開く等して、正式に決定される予定です。(出典:NHK)
そして実施する区域は当初、
- 埼玉県
- 千葉県
- 東京都
- 神奈川県
- 大阪府
- 兵庫県
- 福岡県
の7都府県でした。(出典:首相官邸)しかし政府は2020年4月16日に開いた対策本部で、7つの都府県以外でも感染が広がっていることから、5月6日までの期間、対象地域を全国に拡大することを正式に決めました。(出典)
また政府は、
- 北海道
- 茨城県
- 石川県
- 岐阜県
- 愛知県
- 京都府
の6つの道府県について、これまでの宣言の対象の7都府県と同程度にまん延が進んでいると指摘しています。そのうえで、これらのあわせて13の都道府県は、特に重点的に感染拡大防止の取り組みを進めていく必要があるとして「特定警戒都道府県」と位置づけています。(出典)
緊急事態宣言の具体的な内容としては、海外で見られるような都市封鎖を行うものではなく、公共交通機関など必要な経済社会サービスは可能な限り維持しながら
- 密閉
- 密集
- 密接
の3つの密を防ぐことなどによって、感染拡大を防止していくというものです。(出典:首相官邸)
つまり緊急事態宣言が発令されたことにより、
- 外出したら罰金
- 人と接触したら禁固刑
などの法的な罰則もありません。
もちろん、感染拡大の状況等から措置を実施する必要がなくなったと認められるときは、速やかに緊急事態を解除することとされています。(出典:首相官邸)しかし安倍総理は2020年4月29日の衆院予算委員会で、
- 今の対応
- 法制
で十分に新型コロナウイルスの収束が見込まれないということであれば、新たな対応も考えなければならないとも言及しています。(出典)
また2020年4月29日の全国知事会では、
- 緊急事態宣言の全国一律延長を国に求める方針や、
- 改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく休業指示に応じない事業者を対象に、法改正で罰則規定を設けるなどの対策強化
も要望しています。 (出典)
なぜ全国の知事は緊急事態宣言の
- 一部の地域の解除ではなく、
- 全国一律延長
を求めているのかというと、
- 都道府県や
- 専門家
からは、「もし一部の地域を解除すれば、人の流れが生じてしまい、感染拡大のリスクが高まる」と懸念する声が出ているからです。(出典)特に地方は都市部に比べて、医療体制が脆弱なので、油断すると一気に医療崩壊が起きかねないと懸念されています。(出典:NHK)
【緊急事態宣言】休業しない事業者に関する問題と対策
休業しない事業者に関する問題については、西村康稔 経済再生担当相は2020年4月27日の記者会見で、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づくパチンコ店などへの休業「指示」に応じない店について「指示に従わない施設が多数発生する場合は、罰則を伴う、より強制力のある仕組みの導入・法整備について検討を行わざるを得なくなる」と述べ、罰則規定を設ける考えがあることを明らかにしています。(出典)
なぜこのような問題が生ずるのかというと、大多数の人が不要不急の外出禁止ルールを守っているにもかかわらず、パチンコ店に人が集まることでクラスター等の感染が発生してしまうリスクもあるからです。クラスターとはどのようなものかについて、詳しくはこちらをどうぞ。
例えばイタリア政府は、 2020年3月24日に事実上の外出禁止令を出し、違反者への罰則を最大35万円に引き上げると公表しました。(出典)
米国の感染の「中心地」となったニューヨーク(NY)州は、州知事令で2020年3月22日夜から「原則100%の在宅勤務」を義務づけ、企業が「深刻な身体的危害」を招いた場合、最大1万ドル(約108万円)の罰金としています。さらに首都圏のメリーランド州なども、自宅待機命令を発出し、違反者に禁錮や罰金などのルールをもうけています。(出典)
しかし日本では法的な拘束力は存在せず、パチンコ店に休業を要請しているのに、応じようとしない店が多数存在する(出典)ため、今後は法的な観点から罰則付きの対策が講じられる可能性は高いでしょう。
新型コロナウイルスとパチンコ店の営業再開問題について、詳しくはこちらの記事をどうぞ。
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