新型コロナウイルスの初期症状「筋肉痛・関節炎」について知りたいですか?
- 背中が痛い
- 肩こり
等の症状は、新型コロナウイルスによる症状です。
なぜそれらの症状が現れるのかを踏まえ、具体的な事例をご紹介!
体調が悪く、もしやコロナウイルス?などと不安に感じている人必見!
「筋肉痛・関節炎」以外の新型コロナウイルスの初期症状については、こちらの記事をご参照ください。
【コロナ初期症状「筋肉痛・関節炎」】背中が痛い・肩こり
厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第1版」によると、新型コロナウイルスの初期症状はインフルエンザと似ており、区別することは困難であるとの記載があります。
インフルエンザの初期症状といえば、
- 38℃以上の発熱
- 頭痛
- 関節痛
- 筋肉痛
- 全身倦怠感
等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。(出典:厚生労働省)
つまり、背中が痛い・肩がこるというのはインフルエンザの初期症状であり、なおかつ新型コロナウイルスの初期症状であるとも言えるのです。
では具体的に、新型コロナウイルスに感染した場合、どのぐらいの確率で
- 背中が痛い
- 肩がこる
等の症状が現れるのでしょうか?
5万例を超える「WHOと中国を含む25か国専門家による報告(2020年2月25日)」によると、新型コロナウイルスに感染することにより「筋肉痛または関節痛」の初期症状がみられた割合は14.8%です
As of 20 February 2020 and 12 based on 55924 laboratory confirmed cases, typical signs and symptoms include: fever(87.9%), dry cough (67.7%), fatigue (38.1%), sputum production (33.4%), shortness of breath(18.6%), sore throat (13.9%), headache (13.6%), myalgia or arthralgia (14.8%), chills (11.4%),nausea or vomiting (5.0%), nasal congestion (4.8%), diarrhea (3.7%), and hemoptysis (0.9%),and conjunctival congestion (0.8%).
したがって、新型コロナウイルスに感染した患者のうち、
- 背中の痛み
- 肩こり
の初期症状が現れたのは14.8%に過ぎません。
これを言い換えると、新型コロナウイルスによる
- 背中が痛い
- 肩がこる
という症状 (14.8%)は、
- 発熱 (87.9%)
- 咳 (67.7%)
- 倦怠感 (38.1%)
等と比べると、決して多いとは言えない初期症状であるとも言えます。
例えば、日本人の約7割の人が肩こりを経験したことがあるとの調査結果もある(出典)ので、
- 背中が痛い
- 肩がこる
という症状が現れたからといって、新型コロナウイルスに感染していると決めつけるのは時期尚早です。
そこで、厚生労働省の「帰国者・接触者相談センター等にご相談いただく際の目安」に沿って「筋肉痛または関節痛」の初期症状以外にも、
- 息苦しさ(呼吸困難)
- 強いだるさ(倦怠感)
- 高熱
等の強い症状のいずれかがある場合など、複数の症状と組み合わさっている方は、新型コロナウイルスへの感染を疑うようにしましょう。
新型コロナウイルスに感染した場合に現れる、上位3つの症状「発熱・咳・倦怠感」について、詳細はこちらの各記事をご覧ください。
【コロナ初期症状「筋肉痛・関節炎」】なぜ?
次に、なぜ新型コロナウイルスに感染すると、
- 背中が痛い
- 肩こり
等の「筋肉痛または関節痛」の初期症状が現れるのか?、という点について考えてみましょう。
まず新型コロナウイルスに感染した場合、免疫力を上げてウイルスを追い出そうと熱が上がります。 (出典)
この熱が上がっていく過程において、悪寒を感じるようになります。悪寒とは、発熱の初期に起きる、体がゾクゾクしたり、ガタガタ震えるような病的な寒け(さむけ)のことです。(出典)
そして体が新型コロナウイルスと戦うために分泌される「プロスタグランジン」という物質によって、筋肉痛や関節痛が強まるのです。「プロスタグランジン」の出方には個人差があり、発熱の具合によっても出方が変わります。(出典)
また悪寒で寒さを感じることにより体を震えさせ、体内の温度を上げます。この時に発熱させる物質「プロスタグランジン」が、関節内などで炎症も引き起こし、筋肉痛や関節痛を起こすのです。(出典)
新型コロナウイルスの初期症状「悪寒」について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【コロナ初期症状「筋肉痛・関節炎」】事例
最後に、新型コロナウイルスの初期症状である「筋肉痛・関節炎」とは、具体的にどのように背中が痛くなるのか、事例をもとに見ていきましょう。
宮藤官九郎「背中が痛い」
脚本家・俳優である宮藤官九郎さんは2020年3月31日に新型コロナウイルスに感染したことが判明しました。その後入院し、4月7日に退院しました。(出典)
そして2020年4月20日、自身がインフルエンザや腸炎になった経験を引き合いに出し、「今思うとどれとも似ていないというか、どれにも該当しないというか、どれとも間違えようがない症状でした」と告白しています。(出典)
つまり、新型コロナウイルスの症状は独特であるということですが、宮藤官九郎さんは具体的に、新型コロナウイルスの初期症状のことを「最初は背中が痛くて、とにかく熱が上がったり下がったりがすごかった」と言及しています。(出典)
一般人女性「背中にズキズキ突き刺さるような痛み」
次に、新型コロナウイルスに感染した、関東地方のキャバクラの従業員として働いていた一般人女性の事例をみてみましょう。
この女性は、2020年3月下旬に新型コロナウイルスに感染しました。当初は入院から1週間で退院できる見通しでしたが、退院に向けた2回目のPCR検査後に容体が悪化しました。その際、背中に「ズキズキ突き刺さるような痛みを感じ、呼吸が苦しくなった」といい、その後も継続入院が必要となりました。(出典)
この背中の痛みは1週間以上続き、
- 「寝返りも打てない。直接触っても痛くないのに、背中をベッドにくっつけられない。ズキズキと突き刺さる痛みだった」
- 「死の危険も感じた。痛みと恐怖で息が浅くなっていた。」
と語っています。(出典)
イギリス在住の男性「脊椎が痛み、背中や首の痛みも感じた」
新型コロナウイルスに感染したイギリス在住の51歳男性アンディ・ハードウィックさんは、普段は少なくとも週に3回はジムに通っていました。
そのため本人は、人並みに健康であるとの自負がありました。(出典)
しかし2020年3月にアンディさんは新型コロナウイルスに感染し、Facebookでウイルスの怖さについて実体験を語った動画を投稿しました。
この動画によると、彼は新型コロナ発症当初の初期症状としては、乾いた咳が出始め、次にのどが痛くなったといいます。そして次第に全体的に症状が悪化し、呼吸も苦しくなりました。(出典)「喉の痛み」の症状について、詳しくは「【コロナ喉の痛み】医療機関受診の目安・薬・治らない時【治すには】」をどうぞ。
その後、
- 熱が出て、
- 発汗もあり、
- 身体がベトベト
になりましたが、身体は寒い状態が続きます。何をしても温かくならず、激しいのどの渇きも感じました。
さらに、脊椎が痛み、背中や首の痛みも感じるようになったといいます。
動画の最後にアンディさんは、「本当に痛いんだ。こんな状態になったのは初めてだ。私の敵にさえこんな状態になって欲しくない。だからどうか、お互いに距離をとり敬意を払ってください。感染者の1人にならないで。安全で、そして身体を大切に」と訴えかけています。(出典)
新型コロナウイルスの初期症状の中でも、特に緊急性の高い13症についてはこちらの記事をご覧ください。
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