新型コロナウイルスによる倒産件数について知りたいですか?
新型コロナの関連倒産件数の推移を踏まえ、緊急事態宣言によりどれだけの会社が休業しているかをご紹介!
さらに業種別倒産件数を元に、どのような産業が大きな影響を受けているのか学びたい方必見!
【コロナ】倒産件数
新型コロナウイルスの影響により、多くの会社が倒産しています。
具体的に言うと以下の通りです。
帝国データバンクは15日、今年の倒産件数(負債額1千万円以上、法的整理)が2013年以来、7年ぶりに1万件を超えるとの見通しを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大の影響による倒産が増えていて、昨年の件数(8354件)を大きく上回ると見込む。
(出典)
1千万以上の負債を抱えて倒産する会社が2019年度の8354件と比較して1万件ということは1.19倍です。それだけ新型コロナウイルスが及ぼした影響が甚大であるということの証拠でもあります。
新型コロナウイルスに関連する倒産件数の推移をグラフで確認してみると、緊急事態宣言後の倒産件数がいかに増えているのかわかります。帝国データバンクの「新型コロナウイルス関連倒産の発生時期分布」のグラフは以下の通りです。
このグラフでは、新型コロナウイルスの関連倒産は2020年5月15日時点で152件で、そのうち
- 法的整理が91件、
- 事業停止が61件
となっています。
なお、ここに出てくる用語について聞き慣れない人も多いと思うので、
- 法的整理と
- 事業停止
のそれぞれの意味は以下の通りです。
法的整理とは法的手続きに従って裁判所の管轄下で倒産処理を図る手続きです。手続きには破産・特別清算といった清算型手続と、民事再生・会社更生といった再建型手続とがあります。(出典)
事業停止とは、法人が経営破綻し事業継続が困難な状況になり事業を停止した状態のことをいいます。(出典)
要するに、新型コロナウイルスの影響で、日本社会において多くの会社がなくなってしまったということです。
また新型コロナウイルスの関連倒産件数は、3月までは28件でしたが、5月15日時点でその5倍以上に増えています。
政府が緊急事態宣言を発令したのは2020年4月7日です。(出典)実質的にはそれの少し前から外出自粛により客足が途絶えていた影響もあるので、3月の後半から倒産件数が上昇しているのがわかります。直近であれば2025年5月15日に倒産した株式会社レナウンが有名です。東証一部上場企業が倒産したということもあり社会に与える影響は計り知れません。レナウンの倒産について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
【コロナ】休業した企業の数
倒産とまではいかないまでも、休業した企業の数も膨大です。具体的には以下の通りです。
休廃業・解散の件数も昨年(2万3634件)を上回って2万5千件に達し、ピークの08年に迫るとの見方も示した。赤間氏は「運転資金が枯渇する状況にある会社が多いと判断せざるをえない」と話した。
新型コロナウイルスの関連倒産は15日時点で152件で、うち法的整理が91件、事業停止が61件。3月までは28件だったが、5月15日時点でその5倍以上に増えた。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のための営業自粛により、2008年のリーマンショック時と同様に、多くの会社がお金がない状況に追い込まれています。
例えば
- ロイヤルホストや
- てんや
を運営するロイヤルホールディングス株式会社もそのひとつであり、70店舗にものぼる大量閉店をせざるを得ない窮地に立たされています。ロイヤルホストは緊急事態宣言を受けて、
- 臨時休業や
- 時短営業
などを実施し、の2020年4月の売上高は前年同月比42・1%にまで落ち込んでしまいました。
ロイヤルホストの閉店について、詳しくはこちらの記事をご覧ください
【コロナ】倒産件数 業種別
では次に、新型コロナウイルス関連で倒産した企業152件を、業種別に見てみましょう。
帝国データバンクによると、5月15日17時現在の新型コロナウイルスによる業種別の関連倒産件数は以下の通りです。
業種別上位は「ホテル・旅館」(34件)、「飲食店」(19件)、「アパレル・雑貨小売店」(13件)、「食品製造」(8件)、「食品卸」(7件)、「建設」(6件)など
業種別ではホテル・旅館が34件で最も多いです。そして
- 飲食店(19件)、
- アパレル・雑貨小売店(13件)、
- 食品製造(8件)
と続いています。
また、新型コロナウイルス関連倒産は37都道府県で発生しており、東京都(32件)、北海道(15件)、大阪府(13件)の順に多いことが、以下の「帝国データバンク エリア・都道府県別発生状況」で確認できます。
また、2020年1~4月の倒産件数は2849件です。
- 卸売業や
- 小売業
などで倒産が相次ぐ恐れがあり、雇用への影響も大きいと考えられます。帝国データバンクが調べる企業の景況感を示す指数「景気DI」は、以下のグラフの通り4月に過去最大の下げ幅を記録していました。
さらに、新型コロナウイルスの影響で倒産した会社を業種別に分類してみると、ホテル・旅館が34件で最も多いということから、旅行産業がコロナの影響を受けているということもわかります。
具体的に言うと、2020年4月7日に緊急事態宣言が発令されて以来、外出自粛が叫ばれる中、2020年のゴールデンウィークは感染拡大のおそれから、観光地自らが「来ないで」と訴える異例の大型連休ともなりました。(出典)
その結果、業種別倒産件数において、ホテル・旅館の業種が最も多い件数に繋がったのであろうと思われます。
2020年8月3日時点の日本のコロナ関連倒産についてはこちらの記事をご覧ください。
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